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カメラ機種交換の顛末記

年男としての一区切りなのだろうか、それとも心機一転を図りたいという思いが一層強まっているのだろうか。…いや、どうもストレス解消を消費と酒に求める傾向があるようだ。(←ちょっと危険です。)

ということでスマートフォンに続いて新しいカメラを購入し、これに合わせて古いカメラを下取りに出した。
今日はその顛末記を。

生まれて初めてとなる一眼レフのカメラを購入したのは、今から7年近く前。妹の結婚披露宴に合わせてのことだった。

一眼レフといえば何となく扱いづらいというか、素人には使いこなせないという印象があったのだが、手にしたのが初心者にうってつけのエントリーモデルということもあって、比較的すんなりと使い始めることができた。
ただし、当時は設定の方法すらよくわからずオート撮影ばかりを多用し、まさに宝の持ち腐れになっていたことを思い出す。

ちなみにその時購入したのが、「Canon EOS Kiss X50」。
2011年のモデルだが、レンズ付きながら3万円前後で購入したと記憶している。
紆余曲折を経て危うくレンズ沼に嵌まりそうになったこともあったものの、その後持ち直して沼に嵌まることもなく、今日に至っている。(今もたった3本のレンズを使い回している状況。)

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2017年3月3日、東京駅の撮影

今年度最初で最後となる東京への宿泊を伴う出張。出張に合わせ、今回もカメラを持参。せっかくなら東京駅の夜景を撮影しようと思い、移動日となった3月2日18時過ぎに東京駅に降り立った私、この日の約束の時間の前に、丸の内にある新丸ビルディングへ向かいました。

ところが…

よりによって、雨。夕方には降りやむと聞いていましたが、傘を差さないと辛いぐらいの、雨。7階にある丸の内ハウスからテラスに出ると、立ち入るエリアも規制されていました。ついてない…。

しょうがないので、新丸の内ビルディングを出て、行幸通りへ。雨に当たるのも嫌だし約束の時間も迫っていたので、ひとまずこれだけ撮影して終了。あー…残念無念。

翌日、業務が終わったのが17時40分過ぎ。夜の約束の19時までには時間がありましたので、有楽町にある東京国際フォーラムから、昨日のリベンジとばかりに再び東京駅へ向かいました。

日暮れの時間帯、いわば「薄暮」。まずは、KITTE6階の屋上庭園へ。ちなみにKITTEも新丸の内ビルディングも三脚の使用は禁止なので、手すりにカメラと腕を固定して撮影しないと、画像がブレまくります。特に夜景の撮影時は大変です。

まだ東京駅のライトアップが始まる前。上空には灰色の雲が広がり、大手町のビル街に反射しています。KITTEでは前回も撮影しているので、これだけ撮影して撤収し、新丸の内ビルディングへ移動。

昨日とは違ってテラスが全面開放されており、既に何人かの方がカメラを構えていました。ふと時計を見ると18時。ちょうどライトアップが始まりました。それでは、時間の経過とともに表情を変える東京駅の姿をいくつか。

18時過ぎ、ビルの反射がレインボーに輝いています。そしてここから夜に向けて、徐々に空の色とビルの明かりが変化していきます。

18時10分。空の色がいい感じです。

18時15分。更に空の色が濃くなり、ライトアップが際立ってきます。

18時20分。丸の内南口方向。KITTEもいい感じでアクセントに。

18時30分。三脚が使える行幸通りから正面。しかし風が強く、三脚はあまり使い物になりませんでした。前方では、東京駅をバックに新郎新婦の前撮りが行われていました。最初は邪魔だなあ、ここ一応公道なんだよなあ、と思いましたが、逆手に取って被写体として利用させていただきました。

使ったカメラはCanon EOS kiss x50という超低スペックな一眼レフカメラ。ISOは200で設定、シャッタースピードは1/8~2.5秒でした。絞りは7.2~11と、かなり設定をバラバラにして撮影してみましたが、何せ風が強く、手ブレに苦労しました。ちなみに今回紹介した画像は、全てHDR処理を施しています。

「SL銀河青函DC号」撮影記

正直言うと、動く被写体の撮影が苦手だ。マニュアルモードの設定は、未だによく理解していない。いろんなものを撮影することは好きだが、かといってそんなにカメラにのめり込んでいるわけじゃない。

ショボいスペックの一眼レフデジタルカメラを手にして既に4年以上が経過、これまで何枚撮影してきたかわからないが、その多くは、自分でマニュアル設定するのではなく、カメラのオート機能に頼ることがほとんどだった。いや、実際オート設定にした方が楽だったし、うまく撮影できたことが多かった。
が、肝心の時はマニュアル設定での撮影を心掛けた。「肝心の時」というのは、「自分で撮影した」感を味わいたい時。まあ、そんな機会が年に何度あるかといわれるとほとんどないんだけれど。

さて今回、青函デスティネーションキャンペーンの一環(中核イベント)で、JR釜石線(花巻~釜石間)を走る「SL銀河」が、「SL銀河青函DC号」として青森~弘前間で9月17日、19日に運行された。
9月上旬から試運転が始まっていて、お昼前後には弘前駅周辺が蒸気機関車の鳴らす汽笛で賑やかになる、という話を聞いていた。
「SL銀河」については、3年前に花巻市を訪れた際、花巻駅で一度見たことがあり、それ以来の「再会」を果たす日が来るんじゃないかとワクワクしていたが、17日は翌日の田沢湖マラソンに向けた準備やら何やらで、そういう余裕はなさそうな感じ。19日も、時間が取れるかどうか…。

9月12日。この日は消化しそびれていた夏季休暇を充てることにしていた。本当は岩木山登山を目論んでいたのだが、色々あって10月に延期することにした。
しかも、16歳となった愛犬モモがかなり衰弱していたため、病院に連れて行くことに。そしてふと思い立ったのが、「SL銀河」との再会だった。運行ダイヤでは、10時13分に青森を出発し、11時46分に弘前に到着するとのこと。色々考えた結果、弘前の隣駅、撫牛子(ないじょうし)駅で待ち伏せしてみることにした。最近乗り物に興味を持ち始めた甥っ子を引き連れ、11時半近くに撫牛子駅に着くと、誰もいなかった。

しめしめ、これは独り占めできる、とほくそ笑んだが、秋田ナンバーの車が既に停まっていて、待合室には大きなレンズを取り付けたカメラを手にする男性が、どうやら「SL銀河」の通過を待っていたようだった。(実は僕はこの時、運行するかどうかの判断となるあることに気づいていなかった。)

11時46分到着なので、恐らく11時40分頃には撫牛子駅を通過するはずだ。カメラを片手に、甥っ子の手を引き、青森方面側のホーム、つまり通過する反対側のホームでその時を待った。イメージしていた構図は、生まれて初めて見るSLを見た甥っ子の反応。手を振るもよし、はしゃぐのもよし、その姿の奥には疾走するSL銀河…というものだった。
11時38分。時計を見ながら静かにその時を待つ。いよいよ退屈の限界が近づいてきた甥っ子を、一緒についてきた妹がなだめている。

僕は、橋脚の向こうから響いてくるであろう汽笛、そして見えてくるはずの煙を凝視する。
42分。…あれ?来ない。連日試運転をしているって聞いたのに、何で?慌てて検索して、あることに気がついた。それは、試運転が行われる日は、安全確保のため踏切やホームに警察や警備員が張り付くということ。あたりを見回しても、警察や警備員はおろか、人ひとりいないし…。
何とこの日試運転は行われず、結果的に空振りを喰ってしまったのだ。帰り際、甥っ子が一言。
「ピンクのSL、格好よかったね!」
いや、それSLじゃなくて、青森から弘前に向かう普通電車なんですけど…。(汗)

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翌日マスコミ向けの試乗会があることを妹に伝えると、思うところがあったのか再び甥っ子と撫牛子駅を訪れ、無事「SL銀河」を見ることができた、との報告があった。

「前日空振りしてくれた兄のおかげです。」
…うるさいわ!(苦笑)

9月14日。大切な後輩の御尊父が他界され、18時30分からのお通夜に参列するため、15時過ぎから2時間お休みを頂くことにしていた。
一昨日の失態を挽回すべく、家を出る際にカメラをカバンに忍ばせ、電車ではなく自家用車で青森へ。
不謹慎ながら、あわよくば帰りに「SL銀河」をファインダーの中に捉えようという作戦。お昼に母から「弘前駅、蒸気機関車の汽笛が凄い。」という情報を得ていたので、この日試運転が行われているのは明らか。
あとは、弘前から青森に向かう時間帯さえ間違えなければ、きっと会えるはず。

そして、「SL銀河」を捉えるべく狙いを定めた駅は、大釈迦駅。理由が幾つかある。
(1)職場から向かう帰路の途中ちょうどいい場所にあり、準備の時間を確保できること。
(2)無人駅であり、かつ駅のすぐそばに無料の駐車場があること。(定期券を持っているので、別に有人駅でも構わないんだけど。)
(3)駅の構内が比較的広く、弘前方面からはほぼ直線で線路が走っていること。(遠くから走ってくる姿を目視できる。)
(4)停車時間が長いこと。(他の駅は停車時間が2分程度であるのに対し、大釈迦駅は14分。)

青森の職場を出発し、大釈迦駅に到着したのは15時50分頃。既に駅の構内には、警備員とJRの保安係員の姿が。これから待望の「SL銀河」がやってくることを確信した。

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てっきり1番線ホームに入線するのだろうと思ったら、どうやらそうではないらしく、3番線に入線するようだ。構内の跨線橋を渡り、到着の準備を進める係員に聞いてみた。
「ええ、3番線に入線しますよ。」

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確かに2・3番線ホームには、SLの停車位置を示すマークが貼られていた。当初2・3番線ホームから1番線へのアングルを、と考えていたのに、魂胆がちょっと狂ったが、これはこれで結果として良かった。
再び1番線に戻り、弘前寄りのホームの端に陣取る。…といっても、ホームの上には誰もいない。どうやら今日は作戦成功のようだ。あとは、カメラの設定とピント合わせさえちゃんとやれば…あ!三脚を忘れた!
あろうことか、三脚を家に忘れるという失態。
すぐに弘前行きの電車と青森行きの電車がそれぞれホームに入線し、程なく出発。この弘前行きの電車が、次の浪岡駅で「SL銀河」と交換となるはずだ。
16時05分頃、「浪岡駅出発」の無線の声が耳に聞こえた。いよいよターゲットはこちらに向かっている。
ホームの端にある柵を三脚の代わりにし、200mmのレンズを固定。ふと見ると、跨線橋の上にはSLの到着を待つ人の姿。2・3番線ホームにもまばらながら一般人の姿が見受けられる。
やがて遠くに、一つ目のライトが見え始め、少しずつその姿を大きくしながら、ゆっくりとこちらに近づいてくるのがわかる。黒光りする車体から白い煙や黒い煙を吐き出し、徐々に大釈迦駅へと迫ってくる。

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駅構内南側にある踏切警報器が鳴り、遮断機が下りる。一つ目のライトはどんどん大きくなり、3番線方向へと切り替わったポイントをガタンゴトンと音を立てながら走ってくる。ようやく見ることとなったその姿に興奮を隠しきえれぬまま、肝心の「置きピン」の手前で慌ててシャッターを切ってしまったため、ちょっとだけボケの入った画像となってしまった。

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ヘッドマークを外したC58型蒸気機関車と、「SL銀河」のロゴが施された青い4両編成の客車(正しくは自走することもできる気動車)の全景を捉え、跨線橋を駆け上がる。試運転のはずだが、なぜか乗客の姿が見受けられる。

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僕はといえば、蒸気機関車の正面、真横、背後と、色んな角度から何かに取り憑かれたかのように無心でシャッターを切っている。

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程なく、秋田行の特急「つがる」が通過するので、黄色い線の内側に下がって欲しいと拡声器で保安係員が叫ぶ。これも織り込み済だったので、蒸気機関車と特急のすれ違いを捉えることができた。

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…って、何かここまで来ると私、鉄道マニアみたいなんですけど、ホントそんなことはないんですよ。好きか嫌いかで問われれば「好き」ではありますが、少なくとも「マニア」ではないですから、ええ。「にわかファン」程度で勘弁して下さい。

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しかし、そんなホーム上で繰り広げられた至福の時間もあっという間に終了、もうもうと黒い煙を吐き出しながら、28分頃にボォーッという大きな汽笛、そしてなぜか牽引されているはずの気動車も汽笛を鳴らし、青森方面に向けて大釈迦駅を出発していったのであった。

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12日の失態が生んだ作戦は、まさにケガの功名といった感じで幕を閉じた。
帰宅してから妙に鼻がむずむずするので、ティッシュで鼻をかんだら、ティッシュが煤で真っ黒になった。

20160210 東京駅にて

先日、今年度最後となる東京への出張がありました。4県合同での復興フォーラムの事務局ということで、展示ブースの設営管理と会場での撮影などを行う役割を与えられ、10日は自分のカメラ持参で会場へと出向きました。
フォーラムそのものは(いろいろ細かな点を除けば)大過なく無事に終了、ブースの撤収など全て終わったのが午後6時。外に出ると既に暗くなりはじめていましたが、打ち上げなどは別途行うことが決まっており、その場で解散となったため、有楽町駅で職場の人たちと別れました。
そして、向かう先は東京駅。…いや、正確には東京駅丸の内南口にある、KITTE。

先月、自らも出展した写真展で拝見した、とある方の作品に感銘を受け、出張したときに東京駅の写真を撮影してみようと考えていました。だから、今回のフォーラムで撮影係をお願いされたときは内心ガッツポーズしたし、フォーラム終了後の打ち上げをやらないということが決まった時にも、思わずニヤリとしてしまいました。…すいません、ちゃんと仕事はしましたので。

山手線で一駅、その気になれば歩いて行ける距離ではありましたが、前日夜遅くまで高校時代の友達と飲み笑い、そして目が覚めたら予想通りの二日酔い。にもかかわらず皇居2周というバカなことをやらかし(というかこれも予定通りだったんだけどね)、約13キロをラン。午後12時半頃からずーっと立ちっぱなしだったということに気付いたのは、山手線に乗車した時でした。たった一駅ながら空いている席を見つけて着席。わずか3分足らずの至福の時間。
東京駅に到着し、KITTEを目指します。春節の時期ということもあり、中国人らしき人たちの往来が激しいです。ふと見上げると、2月の寒空が広がり、空気が澄んでいるのがわかります。
KITTEの6階にある展望庭園に向かうと、人影はまばら。そして、ここにも外国人の影。いやはや、恐るべし東京。
最良のポジションを確保し、カメラを構えます。ちなみにここ、三脚(一脚も含む)の使用はできないため、手すりを利用してカメラとレンズを固定。時折吹く北からの風に翻弄されつつも、撮影完了。この間15分ぐらいだったでしょうか、一心不乱にカメラとにらめっこしながら撮影したのが、こちら。
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設定はF8.0、ISO800、シャッタースピードは0.8と、8並び。基本的にここの数値はこの後ほとんどいじりませんでした(絞りを7.2にしてみたのもありますが、そちらはボツ)。
ホワイトバランスは太陽光だったり白熱電球だったり色々変えて撮影してみました。

でも、これだけでは足りない!一番やってみたかったことは、帰ってきてからこの画像をHDRツールで加工すること。
で、明るさを+2.0のものと-2.0のものを用意し、HDRツールであれやこれやと加工してみたのが、こちら。

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ノイズがちょっと出てしまっているようですが、面白いです。またカメラの楽しみを一つ知ってしまいました。
…で、昼の東京駅も撮影してみたいということで、なんと翌日の昼頃にまた同じ場所を訪れ撮影し、HDRツールで加工したのがこちら。

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建物や橋梁、鉄塔といった構築物を加工するのがよさそうな感じですが、過度にやりすぎると非現実的社会の画像になってしまうので要注意ですね。