4時間ペースランナーの重責 - 第15回弘前・白神アップルマラソン


言い訳を ゴール手前で 考える - のりを

原稿用紙約12枚の世界へようこそ。今日もだらだら長文、スタートです。

前々から話していることではありますが、僕にとって「弘前・白神アップルマラソン」は、生まれて初めてフルマラソンを完走した大会であり、地元開催の大会ということで、地元を盛り上げるという意味での御恩返しの場と位置づけています。これは、亡父が生前アップルマラソンの運営側に関与していたことも一端にあります。まあ、早い話が違った形で父と同じように大会に協力したい、という思いがあります。

今回は2年ぶりのペースランナー、それも4時間。やる以上はちゃんと役割を果たさなければならないという思いから、大会3日前からアルコールを抜き、2日前からカフェインを抜いていたはずなのに、前日の昼にうっかりランチでコーヒーを飲んで後悔するなど、普段の大会とは違う緊張感に包まれていました。

ちゃんとペースを保って走りきることができるだろうか。途中で挫折しないだろうか。果たして、どれぐらいのランナーの背中を後押しすることができるだろうか…。

普段、4時間を切って走るのは当たり前なんだから、4時間なんて楽勝でしょう、とおっしゃる方もいます。

しかし、逆に普段走り慣れないペースで、しかも一定のペースを保ったまま42.195キロを走るのって、正直かなりキツイものなのです。

遡って、大会前日は仕事のため普段通りの始動。朝練に参加できず、6時30分過ぎの電車で青森へ向かい、そこから車でむつ市へ。夕方16時30分前には弘前市へトンボ返り、17時からの前夜祭へ参加。

ペースランナーの紹介も兼ねてコースの見どころ、留意点などについて一言ずつコメントを求められ、15キロ地点のコースが若干変更となり、折り返し地点が少し遠くなったことをお話しさせて頂きました。

その後、憧れのランナーでもある吉田香織選手と念願の記念撮影。

「明日、頑張ってくださいね!」
キラキラした表情で声を掛けてくださる吉田さん。
「じ、じ、自己ベスト目指してが、が、頑張ります!」 (←仕事を忘れている)

迎えた大会当日は、絵に描いたような晴天。暑くなることを確信。

7時30分には会場に到着、準備を始めます。
直前に急遽用意されたヘリウム入りの風船を背中に付け、集合写真を撮影したあと、いよいよスタート地点へ。

「目標:4時間」のラインに並び、後ろを振り返り、「よろしくお願いします。」と挨拶。

その後、周囲にいる人たちに聞こえるように、大体5分40秒前後のペースで走ること、最後は我々の前を走って欲しいことなどを伝え、勢い余って「頑張るぞ!」と声を上げたら「おー!」と気勢が返ってきました。みんな気合い充分です。

9時にスタートし、入りの1キロからほぼ5分40秒と安定したペースを刻んでいきます。オバラさんが後方から支援に回り、僕の隣にはカズヤさんがいて、3人のペースランナーで一団を引っ張っていく感じ。5キロ手前の給水ポイントで係員がビックリするぐらいでしたので、相当数の一団になっていたようです。

しかし、この辺りから我慢できなくなり、我々の先へ前へと進む人が徐々に出始めます。

(頼むから、あとでうちらに拾われないことを願います…。)

ランナーの背中を見ながら心の中で念じつつ、ポイントではコースの注意点を伝えます。下りで飛ばさない、緩い上りだけど我慢して、給水ポイント近いよ…などなど。この間カズヤさんは、1キロ毎のラップタイムを私に伝えてくるのですが、距離表示の場所が若干ずれているところもあり、正確なタイムを取るのが難しかったです。

それでも、中間地点までのラップを見ると、多少ペースの誤差があったとはいえ、概ねターゲットのペースで進んでいたようです。折り返しを終えて先行する仲間のランナーを見るとテンションが上がってペースも上がるのですが、そこはちゃんとカズヤさんと牽制しながら、ペースを抑えます。折り返しで後方からくるオバラさんとの距離がどれぐらい空いているかを計りながら、西目屋村の中間地点通過は、わずか30秒のアドバンテージ。

ここでカズヤさんに先導をお願いし、やや距離を置きながら、底上げに回ることにしました。

しかし、ここで僕にピタリと付いていたランナーにそのことを伝えるのを忘れたため、突然ペースダウンしたり、かと思うと一気にペースを上げたり急に立ち止まったりする僕の走りに、かなり戸惑った人もいたようです。本当に申し訳ありませんでした。

28キロまでは下り基調なのでペースが上がるのはやむを得ないことと思っていましたが、旧道へと左折するポイントで、一人のランナーが倒れているのを確認。近くで声援を送る方が困った表情で電話をしようとしていたため、見るに見かねて一度足を止めました。まずはその方の状況を確認したところ、反応は返ってきますし、自力で起き上がることも何とか大丈夫みたいです。どうやら熱中症と思しき症状のようだったため、少しでも日陰に移動することを勧め、声援を送る方が持参していた水を頂くよう指示し、再びコースへ。

この間、ロスは30秒もなかったと思いますが、再びペースを上げてランナーを鼓舞し、先を走るカズヤさんの風船を確認。

(風船って結構目立つんだな…。)

29キロ過ぎまで緩い下りが続いていたため、再び上りに差し掛かるポイントで立ち止まり、駆け抜けるランナーへ「ここ、踏ん張りどころ!バス停まで我慢!」と声を掛けます。

しかし実はこの時、自分の身体の中に異変が発生。

(うう…これ、最後までおしっこ我慢できないな。)

前半の向かい風で少し身体を冷やし、折り返した後の追い風で暑さを感じるという環境の中、身体のコントロールがうまくできなかったようです。

30キロの給水ポイントでこっそり風船を隠してコースから離脱、仮設トイレへ駆け込みます。ここで、知り合いのランナー数名と遭遇し、ここでリタイアする旨を耳にしました。

(やっぱり今日、きついんだ…)

昨年も暑くて苦しい大会でしたが、今年もそれに匹敵するぐらい大変な状況でした。そりゃそうだ、この時期の予想最高気温が26度って、ちょっと暑過ぎです。大体、数日前は最高気温が15度を下回って暖房に火を入れたぐらいなんですから。

予想していたことではありましたが、31キロを過ぎた辺りで、僕に付いてくるランナーはほとんどいなくなりました。

ここからは、落ちてくるランナーを「拾っていく」(ハッパを掛ける)作業。

「お願いします、引っ張ってください…。」という方が、数名。中には足が攣ってしまい、緊張状態が切れた(走る気力が萎えた)と思しきランナーも。併走するランナーの表情を伺いながら、ちょっと呼吸が苦しそうだな、注意力が散漫になっているな、走りに集中できていないな、歩きたがっているな、といった感じで、周囲の状況を見ていました。

そんな中、36キロ付近で前を走る一人のランナーをロックオン。時計を何度も気にしながら、明らかに注意力が散漫になっていて、でも4時間以内にゴールしたい!と、もがき苦しんでいるランナーは、ヒロミさん。弘前公園RCのメンバーですが、人知れず練習熱心な彼女とはいえ、まさかここまで頑張って走るとは、正直思ってもいませんでした。(ヒロミさんごめんなさい。)

スゥッと横に付いた際に、一言二言声を掛けます。何も考えるな。時計も見るな。そして、背中を追いかけてきて、と。

こちらが声を発すると返事をしたくなるのが人の常。しかしここは走りに集中して欲しいということもあり、手だけで合図を送ります。

「ペースちょっと上げます、下げます。そのまま抑えて。」

そのまましばらくヒロミさんと数名を牽引。残り3キロと4キロを間違えるという凡ミスをやらかした後、時計を見たら、思ったほど余裕がないことに気がつきました。

下手をすると自分自身も4時間に間に合わなくなると思い、ちょっとだけペースを上げました。風も強く吹き付けてきます。ヒロミさんの姿が後方に少し離れたことは、すぐにわかりました。

(頼む…今の心を切らさないでください…。)

多少ペースを乱しつつも、周囲に大声を張り上げます。

「まだ大丈夫ですから、ここで自分を信じて!」

…これって、自分自身に対する鼓舞だったのかも知れません。

とうとう残り1キロとなりましたが、結局ペースランナー3人がまとまる気配はありませんでした。

そして、最後の坂を登り切ったところで、一度落ちかけたヒロミさんをはじめ、何人かが僕の背中を追ってくるのを確認。残り時間を確認し、多少時間に余裕があるのを確認した上でペースを下げ、残り500m。こちらも必死でかなりテンションが上がっていましたので、多分「ラスト!ラスト!」とか「4時間、行ける!行ける!」とか声を張り上げていたような気がするのですが、あまり覚えていません。(翌日になって声が枯れていたのは、それが原因だったようです。)

残り150mでようやくカズヤさんと合流、数名をゴールへと先に送り出し、ランナーを鼓舞しながら自分もゴールへ。

(ゴール後。テンション上がっています。)

タイムは3時間59分59秒。計ったようなタイムでしょう?そりゃそうです、計って走っていたんですから。

これにて今年もお役御免。無事サブ4を達成した仲間のランナー(もちろんヒロミさんも)と握手を交わし、ペースランナー同士でハイタッチ。

(オバラさん曰く「お遊戯」)

数名のランナーからは「お陰でサブ4達成できました!ありがとうございました!」と声を掛けて頂きました。

少しは大会の盛り上げに協力できたかな?

それにしても今回は、何だか本当に大変でした。2年ぶりのペースランナーということで、ちょっと気負っていたところもあったかも知れません。

ということで、今回の反省点を幾つか。

・個人的には、ほぼイーブンのペースで走るつもりだったのですが、折り返してから周囲に何も伝えることなく突然ペースを乱し、ランナーの皆さんにとっては全くもって迷惑なことをしてしまったと猛省しています。

・30キロ地点、まさかの尿意で一時離脱。ちょうど給水所で皆さんが足を止めたのを見計らってのこととはいえ、最後まで役割を果たせるように、事前に準備すべきでした。

・全般を通じて、あまり声を出せなかったような気がします。元気づけるはずが、途中から経過の時間ばかりを気にすることとなり、大したアドバイスもできずじまいでした。

・暑さや足の痛みなどで離脱したペースランナーもいましたが、そこは仲間で補完し合いました。

・一方で、事前にペースランナー同士でちゃんと打合せしておくべきでした。大会中に発生した予期せぬ「トラブル」も、こういった意思疎通が欠けていたからこそ起きてしまったのだと思います。

・正直、我々の中にも「もう3度目だから」という慢心があったような気がします。そんな心の隙を突かれたというか、綻びが一気に露呈した感じ。役割の重要性を改めて全員で認識すべきだったな、と。

・ただその「トラブル」、たった一人のペースランナーの暴走は、我々も制御することができませんでした。一緒に走っていた他のペースランナーが、「速過ぎる」と何度もお伝えしたのだそうですよ。だから申し訳ないけれど、この話にはこれ以上触れたくありません。ペースランナーは14人だった、ということにしようと思います。皆さん、すいませんがこちらでの抗議は一切受け付けません。

今回のことを機に、来年以降のペースランナーをどうするか、という議論があるかも知れません。せっかくここまで築き上げたのに…。

しかし、個人的にこの役割だけは、何としても続けて欲しいと思いますし、またペースランナーを務める機会を頂けるのであれば、幸甚の至りです。

改めて、第15回弘前・白神アップルマラソンに参加された皆様、本当にお疲れさまでした。

あの暑さの中で果敢にチャレンジし、しっかりと結果を出した皆さんはもちろん、残念ながら不本意な結果に終わった皆さんにも、最大級の賛辞と拍手を送りたいと思います。

思い通りに行かないのがマラソン。だからマラソンは面白いんですよね。

会場で「ブログ、楽しみにしています!」と声を掛けてくださったランナーの皆さんにも感謝です。ありがとうございます。(実はこれが一番ビックリした。)

もしよろしければ、来年もまた弘前にいらしてください。心よりお待ちしております!
皆さん、ナイスランでした!!


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ローカルだからこその醍醐味 – つがる地球村一周マラソン #マラソン


毎年、規模の大小問わずマラソン大会には色々参加しているのですが、陸連公認の大会は、公認であるがゆえに大会そのものの質や内容が問われる、ということがあります。単に出場するランナーのわがまま、という人もいるのも承知している一方、安全面の考慮やいかにスムーズにスタートを迎えることができるかなど、少しでもいい状態で大会に臨みたい、というのはランナー誰もが思うことではないかと思いますし、それが当たり前なのではないかと思います。…だって、それなりの参加料も支払っているわけだから。

他方、地元開催の大会に目を向けると、ローカルならではの工夫や志向、そこだからこそできる手作りのような大会もあります。

来週開催の「弘前・白神アップルマラソン」が目指すべき方向が未だによくわからない中、ほぼ同じような時期から開催されていながら、ある意味ローカルの運営にとことん徹しているのが、今回出場した「第13回つがる地球村一周マラソン大会」。

つがる市森田で開催されるこの大会、今回で3度目の出場ですが、既に癖になりつつあります。ただ、ここでこの大会を強烈に推すと、来年の参加者が増えて「色んな恩恵」が受けづらくなるので、さらっとだけ紹介しようと思います。

…あ、その前に結果だけ。
正直、大会そのものに出場しようかどうか悩むぐらいテンションが下がっておりまして。田沢湖マラソンの翌週、5日間全く走らなかったので疲労は抜けていると思っていたのですが、23日土曜日の朝練でサブ4ペースランナーの練習と称して2時間かけてハーフを走ったのが結構堪えました。自分で言いだしたくせに。

かなり筋肉に疲労を感じ、土曜日夕方からは左足ふくらはぎが時々痙攣をおこしたかのようにビクビクと反応するという不安と恐怖を抱えたままレースに臨むこととなったため、途中でやめることも考えつつ、スタート地点へ。悶々とした思いと不安の中、スタート…。

ところがスタートすると悪い癖。「一周」と謳っている割には折り返しというよくわからぬコース設定なのですが、行きは下り帰りは上りというコースのため、まずはイーブンで行くことを目指そう、でもあわよくば5キロ18分台を目指そう、と。

しかしふたを開けると5キロは19分台だわ、タイムは40分切るところか昨年から8秒タイムを落とすわと、ボロボロ。言い訳のネタは腐るほどありますが、今出せる実力がこの程度ということで、一切言い訳はしません!

そんな状況にも関わらず私、初めて閉会式が終わるまでこの大会を楽しんでいました。
これぞ、ローカルマジック!

…では、幾つか特徴を上げますね。
・コースは10キロのほか、5キロ、小中学生と60歳以上を対象とした3キロ。更に2名以上で参加するファミリー(1.5キロ)もありと、かなり豊富。
・エントリー料は、小~高校生1,000円、大人2,000円、一家族1,500円
・参加賞はタオルでもTシャツでもなく、何と「パン」!ランパンじゃないですよ、食べるパンですからね!

・いくつかブースがあり、ドリンクの試飲、バナナの無料提供、更にはポップコーンの無料配布まであり。
・そして、大会終了後は豚汁の提供あり。ランナーだろうが何だろうがお構いなしで群がります。温泉入浴券もいただけます。
・ゴール直後はアクエ○アス1本が提供されます。
・ただし4か所の給水はすべて水です。
・驚くなかれ、当日ワンコイン(500円)でエントリー可能!参加賞やタイムの計測はありませんが、その他のサービスを普通に受けることができます。マラソン走ってドリンク頂いて豚汁食って…コスパ高過ぎ。

…と、これだけでも魅力十分だと思うのですが、いかがでしょう。ある意味、平川市で開催される「たけのこマラソン」を凌いでいるようにも思えます。それに比べて弘前の…いや、なんでもないです!!

6位まで入賞すると表彰となるのですが、この副賞も凄い!つがる市の名産、ゴボウにネギ、上位入賞者には米、更にはホルモンや馬肉、施設で作られたドーナッツなど、紙袋に穴が開くぐらい(これホント)の副賞を頂くことができます。

そして、事前にあらかじめエントリーし、当日出走された皆さんは、全員が抽選会に参加する権利を得られます。

この商品の主たるものがまた地場産品なのです!こちらもネギにゴボウ、協賛しているパン屋さんのパン詰め合わせ(笑)、更にはコーヒーのバリスタマシン、スポーツ店や地元の道の駅にある飲食店の商品券など、多岐にわたっております。

…実は私、今回で3度目というお話をしましたが、過去2度いずれも事前抽選で賞品をゲットしていたのであります。初めてがパンの詰め合わせ、前回がゴボウ。さて、2度あることは3度あるのか…。

この大会、ローカルと侮るなかれ。
アップルマラソンの前週ということで、調整を兼ねて県内のエリートランナーが参加するのも一つの特徴で、入賞した皆さんの顔ぶれも多彩。折り返しを終えてやってくるメンバーの顔触れを見ているだけでも興奮します。
そして、私のお仲間も多数入賞しており、次から次へと表彰のために名前を呼ばれる仲間の姿に、かなり負い目と引け目、そしてその場にいることへの羞恥心にも似た感情を抱きつつ、結局最後まで表彰式を見ながら、そのまま抽選会へと突入することとなりました。

「今日は、ない、ない。」と謙遜しつつも、密かに期待する私。
入賞した皆さんが抽選で商品もゲットするという姿を横目に見つつ、「やっぱり今日は、ない、ない。」

「いや、マカナエさんはなんか持っていると思いますよ~。」と、ちょっと弄られることへの悦びを感じつつ、続々とゼッケンナンバーを呼ばれるのを聞いていたら…。

「139番」

あ!オレだ!
はいはい!と大声を出してステージに向かうワタクシ…かなり滑稽です。
すっかり舞い上がり、はしゃぎすぎて、顔も隠れるぐらい喜んでいます。アホ過ぎます。

そして頂いたのは、なんと卵40個!ありがとうございます!
「卵マン」なる称号までいただき、恐縮です(笑)。

ということで、2度あること、3度ありました!抽選に関してだけは3戦3勝。
すいません、ホントすいません!

しかも頂いた卵は「にっこり もっこり 福々たまご」ですよ!
文字通りビックリ、にっこり!もっこり!?ですよ。

もっとも、顔ぶれを見る限り入賞は絶対ありえない大会なので、今後もまた皆さんの入賞と抽選会を楽しみにして参加したいなあ、と思った次第です。

毎年参加者が微増しているとのことですが、第1回が100名も集まらなかったのに今回13回目で500名近く集まった、しかも当日参加抜きでの人数ということで、実際はもっと多いのだと思います。
前述のとおりこの大会は色んな意味で魅力的ですが、当日参加よりもやはり事前申し込みの方が面白いと思います。あ、さらっと紹介するつもりが、かなり手厚い紹介となりましたね。

ただ、願わくばこの大会にはあまり参加者が増えて欲しくないと思うところもあったり…なんか複雑だなあ!

(最後までご一緒させていただいた浪Gをはじめとする皆さん。なんとこの中の半数以上の方が「入賞」しています。)

いよいよ来週のアップルマラソン、疲労を抜いてちゃんと役割を果たしたいと思います。

皆さん大変お疲れさまでした!また頑張りましょうね!私も次回はさらにいい賞品をゲットできるよう、頑張ります!(←なんか違う。)


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サブ4達成に向けて作戦を練ろう。 -弘前・白神アップルマラソンに向けて


田沢湖マラソンが終わってから全く走る気力が湧かず、中5日、ようやく21キロ走ってきました。ダメですね。身体も心もメンテ途中。
しかしそんなことを言っている間もなく、10月1日に地元・弘前市で「弘前・白神アップルマラソン」が開催されます。

一昨年に続き今年、再びペースランナーの大役を仰せつかることとなりました。

昨年までとの大きな変更点として、これまで各時間帯のペースランナーは2人組だったのが、今年からは3人編成となりました。

ちなみに今回、僕は4時間のペースランナーを務めます。単純計算だと、1キロ5分40秒のペースで42.195キロを走る設定となります。

しかしこちらも生身の人間、僕なんかは最初から最後まで1キロを5分40秒ちょうどで走りきる自信がないため、我々とスタートからゴールまでずっと一緒に走ろうなんてことは考えない方が得策。(多分その走りができる人は、最初から4時間なんて余裕で切れると思います。)

これはまた後ほど説明する、ということで。

ちなみに4時間のペースランナーを務めるのは今回が2度目(4時間30分も1度経験あり)となりますが、3年前、初めてのペースランナーを務めた時は、まだ大会非公式で勝手に行ったものでした。この時はフル4度目と経験も浅く、しかも前半でペースを抑えずに飛ばし過ぎた結果、35キロを過ぎた時点で、歩いてもゴールできるぐらい時間を大幅に余すという苦い経験をしています。今回はそんなことがないようにしないと…。

サブ4を目指すランナーは、それ相応の練習を積んで大会に臨むはずなので、この間の僕みたいにいきなり暴走するとか、ペース配分を無視するような無茶な走りをするといったことはないと信じています。

だからこそ、ペースランナーであるこちらがしっかりと時間配分しながら走らなければならないというプレッシャーもあります。

一方、人それぞれ走り方が異なるのは当たり前のこと。前半から飛ばすランナーもいれば、後半ペースを上げるランナーもいるだろうし、中には終始一定のペースで走り続けるランナーもいると思います。更には30キロまでガチンコで走り、そこからとぼとぼと歩くランナーも…あ、それは自分か。

たった3人のペースランナーが、サブ4を目指すランナーそれぞれの要望全てに応えることは残念ながら不可能なので、ここで一つ、我々のプランをあらかじめ明示したいと思います。これは既に、4時間を担当する3人のペースランナーの間で、情報共有している内容です。コースの概略説明にもなっていますので、参考にして頂ければ幸い。

1.スタート直後は下り坂、若干ペースが上がり気味に陥るため、ペースを抑える。(ここで勘違いして勢いに任せて加速すると、後半はほぼ確実に潰れます。)

2.引っ張りつつもペースを抑えるのは2人、最後尾からの押し上げに1人回る。

3.岩木川に架かる岩木茜橋を越え、3キロ付近までにはターゲット(5分40秒前後)となるペースに落ち着かかせる。

4.以降、コースの起伏に関するアドバイス、給水ポイントなどを指示しながら走る。ちなみに、7キロ過ぎで下りとなるが、ここでも絶対に飛ばさない。

5.中間地点までは緩い上り基調となるが、できるだけペースを変えず淡々とかつ黙々と。

6.この間、引っ張る人1人、後方から押し上げる人1人、合間合間で様子を窺う人1人で、集団走を目指す。


(今年からルートが多少変更となった関係で、折り返し地点が弘前から少し遠くなりました。)

7.中間地点の通過目標タイムは、引っ張る人で2時間ちょうど…プラスマイナス3分前後。後半の落ち込みは想定しませんので、後半ペースの落ち込みが想定される人は、我々の前を走って欲しいです。

8.後半は下り基調となり、30キロまではペースが上がり気味になるので、飛ばさないように我慢の指示。

9.30キロ以降、如来瀬を左折してから五代へと続く道は上り基調となるので、ここで踏ん張りのハッパ。

10.36キロ以降、ようやく先が見えてくるけれど、実はここからが本当の勝負と気合い入れ。

11.岩木川を越えて40キロ、マックスバリュ樋ノ口店の辺りから一気に観客が増える。行ける人は、ここからラストスパートのGoサイン。

12.41キロ、最後の坂。前方2人と後方1人が徐々に差を詰めながら、サブ4を目指すなら我々の前を走るよう促す。

13.41.5キロ。登りきったところで3人合流。落ちてきそうなランナー、前に行こうとするランナーを鼓舞。残り700m。

14.ゴールが狭いので、追手門広場の入口ではランナーの皆さんになるべく先を譲ります。

15.ちなみに、ペースランナーの目標タイムはスタートの号砲から4時間00分01秒。こんな感じで、どうでしょう。

さて、サブ4を目指す皆さんへお願いがあります。

先ほども述べたとおり、最初から最後まで我々と一緒に走ろうなんてことは、絶対に考えないでください。折り返しを2時間で通過するということは、ほぼイーブンのペースで走るということを意味します。なので、後半落ち込みが考えられる人は、前半で少し前を走るぐらいのイメージを持ってください。我々の後ろを走ったら絶対にサブ4を達成することができる!なんてことは決してありません。

あくまでも自分のペースで、我々をうまく「利用」しながら走って下さい。

申し訳ない。
残念ながら我々は「4時間のペースランナー」を務めますが、「サブ4請負人」を担うほどの重責を負うことはできません。

そしてこれは4時間に限ったことではなく、どの時間帯のペースランナーも一緒です。

実際、スタート直後は追随する人が20人も30人も、下手をすると50人以上いますけど、これまで2度の経験から、最後まで一緒に走り続ける人は、35キロ地点では片手に足りるかどうかというところまで減ってしまうという状況です。

もちろん我慢できずに先行し、そのままサブ4を達成する人、先行したにもかかわらず最後我々に追いつかれ、惜しくもサブ4を逃す人、更には後半で追い上げて我々を追い越してサブ4を達成する人など、ランナーも千差万別。

まずは、ご自身がどれぐらいのペースで走ったら目標を達成することができるか、後半の落ち込み等を加味した上であらかじめシミュレーションすることをお勧めします。

その上で、脚力やその日の体調などを見極めながら、ベストパフォーマンスの発揮に努めてください。

マラソンって結局のところ、他力本願ではどうにもなるものじゃなくて、大会までの準備や体調、体重のコントロールといった部分も含め、最後は自分なんですよね。だからきっと、自分を信じれば道は開けるはずです。

僕たちも、前方から、側面から、そして後方から、サブ4を目指す皆さんのお手伝いを精一杯務めたいと思います。

大会まであと少し。無事に目標を達成することを心から願っています。

皆さん、頑張りましょうね!


(今年はペースランナーとわかるように、頭に風船を載せて走る予定ですが、日光等の影響で割れたらごめんなさい)


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禍福は糾える縄の如し ‐第32回田沢湖マラソン(後編)


(大会前日に旅館から見た夕暮れの光景)

※前編はこちらから。

ほぼサブ3ペースを維持したまま、18キロ付近で後続の集団に吸収された。女子2位のランナーを含んだ一団らしい。周囲には5~6人の男性ランナーが追随している。一緒についていこうとしばし並走。いいペーサーになるかな、と思ったけれど、ちょっとペースが速いように感じられた。(1キロ4分10秒前後で走っていたらしい。)

19キロ手前の交差点、右折の時に、僕にサインを送るランナー。ササダ君だった。

「先に行きます」と手で合図を送られたので、無言のまま「行って、行って」と僕も合図。女子2位のランナーにピタリとついたまま、彼を含む一団が徐々に前へ進むのを見ながら、まだ半分にも達していないのに自分は何をやっているんだ!と奮い立たせる。20キロを通過し、いよいよ中間地点へ。前の集団とは既に10m以上差が開いている。

中間地点通過の際、時計に目をやって驚いた。1時間30分。…アホだ。これまでのフルマラソンで通過したタイムより4分以上も早い。いくら何でもオーバーペース過ぎる。
直後にダラダラと続く坂道は、スタート直後に一気に下った坂。これを上り切れば、このコース一番の賑わいが待ち受ける。例年より少ないようにも思われる声援を受けながらもう一度気合を入れ直し、いよいよ田沢湖畔へ…。

ペースは少し落ちてきたのかな。まあいい、このまま行けるところまで押していこう。いや、何とか最後まで押していけるかな?湖畔に入ってから時計を見ていないけれど、もしかしたら、ペース上がっているのかな?(決してそんなことはなかった。)

しかし、この気の緩みや邪念が、しっぺ返しとして降りかかってくるのは、時間の問題だった。

…考えてみると、大会前から既にこの結果は見えていたのかもしれない。
8月の北海道マラソンで今年2度目の自己ベストを更新、自惚れがあったのは紛れもない事実だった。

今日だってそうだ。あわよくば3度目の自己ベスト更新、3時間5分切り、いや、サブ3なんて、今の実力では到底出来もしないようなことを考えていたし…。

程なく、昨日訪れた御座石神社が見えてきた。

神様、本当に申し訳ない。僕はなんて浅はかなんでしょう。自信を過信にしないなんて言いながら、一番過信していたのは自分じゃないか…。

再び強い向かい風が、まるで僕を嘲笑うかのごとく身体に吹き付ける。風に吹かれる木々が一斉に音を立てる。バーカ、バーカ!
前半でほとんど使い果たした気力と体力。先へ進むのを遮ろうとする風に、太刀打ちする力すら残っていなかった。

ジェンガのブロックが一つまた抜けた途端、カラカラと音を立てながら崩れ落ちた。
道端ジェンガ、これにて終了。完全に緊張の糸が切れた。
ちょうど30キロ地点通過。2時間10分。奇しくも、30キロまでのタイムは自己ベストだった。
残りは12キロ。

ここからは、歩いたり、走ったり、歩いたり、歩いたり…。

明らかに歩く距離の方が長く感じられた。

ハリウさんに追い抜かれたのがどこなのかも思い出せないぐらい、滅入っていた。しかし焦りはなかったし、慌てもしなかった。気負い過ぎたのか?いや、気張り過ぎか?考えたところで答えは見つからなかった。

32キロ地点。「たつこ姫」の看板が見えてきた。再びゆっくり走り始める。カメラマンが被写体を見つけたとばかりにレンズを向ける。

程なく見えたスポンジエリアで再び足を止める。カメラの前だけで走るなんて、なんとまあ姑息な奴だ…。

自虐的になりながら、相変わらず走ったり歩いたりを繰り返す。この間、キロ6分前後だろうか。

補食は15キロと25キロで済ませたが、空腹ではないし、熱中症になったわけでもない(実際、補食をしたのはこの2度のみだった)。ただ、脚が棒になって前に進まないだけの話。そういえば2年前もこんな感じだった。時計に視線を送るのはこれが何度目だろう。まだ2時間半しか経っていない。完全なるペース配分のミス。この時、失敗覚悟でレースに臨んでいることすら忘れ、言い訳ばかりを考えていた。ホントにアホだ。

35キロ地点通過。この坂道を「大したことないな」なんて思ったのはどこのどいつだっけ?
ほとんど歩いたまま坂を上りきる。ジョグペースで一気に下るが、脚の攣る気配はまるでない。
そりゃそうだよね、これだけ歩いていればね。

…とまあこんな感じでダラダラと進み、気がついたら41キロ近くまで来ていた。はぁ…やっと残り1キロか。

「よーし!一緒にゴールするぞー!」

背後から聞き覚えのある声。
振り返ると、そこにはトミーの姿が。
正直、誰か来ないかなあ、と思っていたところに現れた彼の姿を見て、ちょっとホッとした。

何事もなかったかのように再び走り出す。
「は、速いよ!何なんだその余裕!」と、背後から声が聞こえる。
僕は笑いながら、追いつかれないように距離を取る。

「のんべ!遅いよ!」
ふと右前方を見ると、今度は畏友ザワの姿。
「おー!ごめんごめん!」
手を合わせ、思わず謝る。

更に左前方には、ザワの長男坊の姿。
「のんべさん!がんばって!」
精悍なその顔を見て、思わず笑顔になる。

そうだ、彼には先日「頑張って3時間10分切ってゴールするから!」と言っちゃったんだよな…。

「遅くなってごめんね!」

声援に応えながら、ニコニコ笑いながら、後ろから追いかけてくるトミーを煽りながら、残り500m。
そうなんだよね、マラソンを走るって一人じゃないんだよね。自惚れていた自分がホントに馬鹿だなあって。
タイムなんてもう、どうでも良くなっていた。

それにしてもマラソン、やっぱり面白いし難しい!

ようやくゴールにたどり着き、声援を送る皆さんに一礼し、振り返ってもう一礼。
顔を上げると、そこに現れたのはトミーではなくてケンケン!その後ろから、苦悶の表情を浮かべながらトミーがやって来た。
3時間25分10秒、27秒、37秒と、昨日から行動を共にしていた3人が、揃いも揃って25分台でゴール。もちろんスタート時はバラバラだったし、帳尻合わせをしたわけでもなく、偶然こうなっただけの話。

ザワの長男坊が駆け寄ってくる。
「お疲れさまでした!お父さん、もう歩けないって…(笑)」
「いやいや、遅くなってごめん、ありがとうね!ところで、10キロどうだった?」
「はい!46分でした!」
中学生にして、しかもあの激坂を駆け抜けて10キロを46分!素直に凄いと思った。
そんな長男坊に最大級の賛辞の言葉を送り、近いうちの再会を約束して別れた。

15回目にして初めて、失敗を覚悟で攻めた田沢湖マラソン。

前半1時間30分、後半1時間55分。前半はフルの自己ベスト、総じてみると今季ワーストの記録。
傍目から見ると大失敗のレースかも知れないけれど、30キロまでの平均ペースがキロ4分20秒、ここまで攻め続けられたことは唯一の収穫だった。この挑戦を次に生かせばいいだけの話だ。胸の中はこれまでとは違う達成感と幸福感に溢れていた。今回はこれでいいんだ、うん。

しかし、やってみないとわからないことって、まだまだたくさんありますね。

…ちょっと待てよ。今回、は?
田沢湖マラソンはこれで最後にするはずだったのに。

…どうやらもう一回挑戦しなければならないみたいっすね。

ただ、今回のランで一つ言えることは、マラソンは付け焼き刃やノープランで臨んではならないということだろうか。

マラソンにまぐれはない、ということを改めて思い知らされたし、いい経験にもなった。来年の話をしたら鬼が笑うらしいけれど、自分自身が鬼になるのも悪くないかな。鬼になって、皆さんこれでどうですか!って、大爆笑したいですよ。

ということで次は地元で開催される弘前・白神アップルマラソン。年内最後のフルマラソンは、ガチンコではなく御恩返しの意を込めた4時間のペースランナー。役割をしっかり果たそうと思います。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします!(おわり)


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禍福は糾える縄の如し ‐第32回田沢湖マラソン(前編)


マラソンの大会に出場する直前3日ぐらい前からのイメージトレーニングが、一つのルーティンとなっている。
知り得る限りのコースの起伏やルートを思い返し、どれぐらいのペースで入ったらいいのか、どれぐらいの余力でゴールすればいいのか、そうすれば、どれぐらいのタイムでゴールできるか…。
2017年は1月の勝田も8月の北海道も、それまでの大会結果や練習内容を踏まえ、イメージトレーニングしたうえで臨んだ結果だった。烏滸がましくも、出るべくして出た結果だと思っている。

さて、事実上の2017年、今季最終戦となった9月17日の田沢湖マラソン。

16日の午後から移動を開始し、一路田沢湖へ。前回同様、トミー、ケンケン、そして僕というオッサン三人衆で同じ宿に宿泊することにしていた。
ただ前回と異なるのは、トミーの車に同乗させてもらったこと。
大人の休日俱楽部ならぬ、オッサンの休日俱楽部といったところだろうか。

16時前には田沢湖畔に到着、受付を済ませた。このまままっすぐ宿泊先に、とはいかず、せっかくなのでコースの下見と称して、田沢湖畔を一周してみることにした。
御座石神社に立ち寄り、明日の「安全走行」を祈願。この湖畔を走るのは、今年が最後になるのかもしれないなあ。ありがとうございました、と。

そう、今回の田沢湖マラソンは、2017年最後のガチンコ大会であり、僕の中では今回をもって出場も最後にしようと考えていた。北海道から中2週、弘前・白神まで中1週という間隔、正直疲労を完全に抜ききってレースに臨むのが難しいお年頃に差し掛かっているということを感じ始めていたからだ。

32キロ地点にある「たつこ像」、そして35キロから約800mにわたって続く鬼門のアップダウンを確認。果たして僕は、このアップダウンに差し掛かる時にはどういう状態で、そして、どういったタイムでゴールゲートをくぐるのだろう。

そんなことを考えながら、昨年もお世話になった「青荷山荘」へ向かう。
8畳に3人のオッサン。

昨年は我慢していたアルコールをここで解禁し、ビール1本を飲んだのだが、どういうわけか今年は誰も「飲もう」とは言わず、めいめいが持ち込んだノンアルコールビールで乾杯。しかし、アルコール抜きで黙々と食事に没頭した結果、18時から始まった宴は、何と19時には終わってしまった。

台風18号の影響も気になる中、温泉に浸り、21時には床へ。
荷物を整えながら、明朝から口に運ぶものを準備する僕の姿を見て、「ルーティン凄いな」と半ば呆れる二人。
隣に寝るオッサン二人は、あっという間に寝息を立て始めたが、さて僕は、明日どういう気持ちでレースに臨もうか悶々としながら、気が付いたら眠りに就いていた。

しかし、未明の暴風で目を覚ます。台風の影響にしては早すぎる。しかし、尋常ではない風に木々の枝葉がぶつかり合う音にすっかり恐れた僕は、よく眠れぬまま朝を迎えることとなった。まあ、緊急事態の電話でたたき起こされるよりはマシか。

朝になってもやまない風に、「大会中止になるんじゃないか?」という一抹の不安がよぎり始める。トミーが大会本部に電話をすると「風は全然強くないですよ。何を言っているんですか?」ぐらいの感じでけんもほろろに返されたそうだ。
山荘の女将に聞いたら、この周辺は秋田駒ケ岳からの吹き下ろしの風が凄いらしく、珍しいことではないのだそう。

「風もあんまり強くないみたいですし、頑張ってきてくださいね!」

女将に見送られた僕らは、10キロ地点にある臨時駐車場へ移動し、そこからバスで会場へ。9時前に到着すると、確かに風はさほど吹いていたわけではないけれど、駐車場で吹いていた強い吹き下ろしの風がレースにどれぐらい影響するのか、気になるところではあった。風、強いっすよ。女将…

弘前公園RCの他のメンバーとも合流し、スタート地点へと向かう。この時点で腹は決まっていた。今までは失敗することを恐れて絶対突っ込んだりすることはなかったけれど、今日は失敗ありきでいけるところまで攻めてみよう。ダメでもともと、やるだけやってみて、来年までの課題としてまた練習し直せばいいんだし。カフェインを4日抜き、アルコールも6日抜いた。疲労は完全に抜けきっていないかもしれないけれど、きっと何とかなる。やるべきことは、やったはずだから。初めての、ノープラン。

スタートの10時まであと5分となった時に、会場の異変に気がついた。

そういえば、あれが聞こえていない…。
田沢湖マラソンといえば、朝から耳につくぐらいの大音量でテーマソングが延々と流れているのに、この日は、あの曲がどこからも聞こえてこないのだ。

一抹の寂しさに似たようなものも覚えながら、最前列に近い場所に並ぶ。隣には、 昨年の大会で結果的には15キロまでペーサーの役割を務めてもらったシカナイさん。時計を気にするかどうかの話題になる。
最近、大会に出るときは極力時計に目を送らないことにしている。さて、今日は何度時計に目をやることになるのだろう。

いよいよ10時、号砲とともにランナーがスタート。42.195キロの旅が始まった。軽く上った後で一気に下る。ペースを抑えようとせずに、リミッター解除。いきなりトップギアで、入りの1キロが3分50秒。2キロ通過が4分6秒。既に時計に2度目をやったが、この時点で明らかなオーバーペースだった。左折直後に追い風となったが、緩い上り基調。ここで少しペースを落ち着かせ、3キロ通過が4分15秒(Garminの測定値による)。

北海道マラソンの翌週に32キロ、先週は22キロをこなしたが、何となく頭が重くて、全身の疲労がまだ完全に抜けきっていない感覚。まあ、それも含めてマラソンですから。
5キロ通過で一瞬ペースが落ちかけたけれど、7キロ地点通過時で再びペースを戻し、完全にサブ3ペースで走っていたようだ。バカですよね、身の程知らずもいいところですよ。
8キロ手前から下り基調となる。しかし、吹き下ろしの風は相変わらずで、時々身体を揺さぶったり押し返したりしそうなぐらいの勢いで吹き付けてくる。

無心で走ろうと思っていたのに、なぜか「ジェンガ」のことが頭に浮かぶ。何だろう、今日に向けて積んだブロックは全部揃っていなかったなあ。身体というよりも頭の疲労回復がまだされていない、完全完璧ではない形の、ジェンガ。

…そう、僕こそがまさにジェンガ。
足りないブロックはともかく、バランスを保ちながら、崩れないように走り続ける、そんな感じ。
そして、風に身体が押されるたびに、積まれたブロックが道端に投げ捨てられていくような気分。

…こんにちは。
道端ジェンガです。

そんなくだらないことを考えながら、田沢湖駅前を通過。最初の賑わいがある場所だけれど、ここから16キロ付近までしばし続く地味なアップダウンが結構堪えてくる。

この大会の本番は、ここからなのですよ…。(後編へ続く)


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