2011年7月16日

沖縄旅行後編【一年越しの念願達成】


【8日】
朝から天気がよろしくない。出発前の天気予報は4日間全て晴マークだったのに、太平洋高気圧が移動を始め、中心部から外れたことにより、大気の状態が不安定になっているらしい。風が強く、時折スコールのような雨がザッと降る。
8時30分過ぎにチェックアウトをした我々は、沖縄道経由で一路安座真港を目指す。所要時間は約1時間。フェリーの出航時刻は10時。そこから約20分程度で久高島に上陸、ということになる。

安座真港に到着したのは9時50分。既に乗船が始まっていて、港の駐車場には、たくさんのレンタカーが停まっていた。

フェリーくだか

昨今のパワースポットブームの中、沖縄にもたくさんのパワースポットが登場することとなった。代表的なのが、本島南部の斎場御嶽(セイファーウタギ)。そして、今日訪れる久高島。本当であれば昨年久高島を訪問しているはずだったのだが、何と訪問しようとしたその日がフェリーの定期検査という不測の事態に見舞われ、泣く泣く断念した、という経緯がある(で、結局その日は斎場御嶽を訪問した)。
なので、僕らにとっては一年越しに果たされる島への上陸ということになる。

この日は、強風に見舞われていたものの、無事にフェリーに乗船することができ、10時に安座真港を出港。思った以上に波風が強いようで、高い水しぶきを上げながら約30分で久高港に着岸した。
ようやく念願の、久高島上陸である。

フェリーくだか

フェリーくだか

島内に、レンタカーはない。あるのは、貸し自転車である。標識も信号もない、周囲約8キロの細長い島。島のほとんどは共有地で、集落のある場所は限られ、あとは手つかずのままになっているか、礼拝のための区画が点在している。
我々は事前に島を案内して頂くガイドさんをお願いしていたのだが、約2時間30分で、島内を案内して頂いた(自転車ではなく、自動車で)。

パワースポット、といえば聞こえがいいのかも知れないが、実際はとても神聖な島だということを思い知らされることとなった。

琉球の創世神が降り立ったという久高島。1970年代後半まで行われていたイザイホー(12年に一度行われる男子禁制の島の民俗行事)は、30年以上行われていない。琉球の神々と交信することのできるノロも、不在となったまま。予定では来年2012年にイザイホーが行われることとなるが、このままでは行われないのではないだろうか、というのがガイドを務める内間さんの見解だった。

フェリーくだか


オバーはたくさん見かけたが、オジーの姿はほとんど見かけなかった。
土葬、風葬、崖葬の風習がなお残り、宗教学的にも民俗学的にも、独特の習わしを持つ久高島。

パワースポットというにはあまりにも畏れ多く、むしろ畏敬の念を抱かずにはいられない、そんな島だった。

もう少し島の風習民俗について予習をすべきだったと反省しながら、ガイドを務める内間さんのお話しに耳を傾けた。

シークヮーサーの実

フボー御嶽

時間はあっという間で、僅か8キロとはいえども2時間やそこらで全てを吸収するには、あまりにも時間が足りなかったかも知れない。最後は久高島交流館にて、かつて行われたイザイホーの儀式のDVDを拝見、午後1時に島を後にした。

フェリーくだか

私見による久高島訪問の際の留意点を幾つか。
・最近流行のパワースポットと侮ることなかれ。島の予習は必須。
・初めての訪問の際は、ガイドさんをお願いした方がよい。いきなり自転車で島を回っても、歴史的な背景がわからないのであれば周回する意味なし。2時間5,500円、3時間7,500円。車で島を案内してくれる。
・郷に入ったら郷に従え。島の風習は絶対守る。特に立入禁止の場所には絶対に立ち入らない。
・島に流れ着いた珊瑚やその他のものは絶対持ち帰らない。

この日は那覇市内宿泊。

【9日】
ホテルを出発し、本島南部の糸満市へ。道の駅「いとまん」では、新鮮な地元の農産物や魚介を販売しており、とりわけ果物(パパイヤ、ドラゴンフルーツ、パイナップルなど)は、安価なものから高級品まで数多く販売されている。県外発送も行っているので、利用してみる価値あり。

13時30分、全ての旅を終え、沖縄那覇空港を後に。
また来年、この地に足を踏み入れます。間違いなく。

【沖縄に置いてきたもの】
携帯電話の充電器
日頃の疲れ

【沖縄から頂いたもの】
3キロ近くの体重
元気

旅のアルバム、作ってみました。

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