2012年5月12日

TOKYO SKA PARADICE ORCHESTRA 2012 TOUR【Walkin'】弘前公演


念願達成。

一度は観てみたいと思っていた東京スカパラダイスオーケストラの公演。まさか弘前でその公演を観る機会に恵まれるとは思いもしなかった。

東京スカパラダイスオーケストラ、2012年の公演はホールとライブハウスが入り乱れたツアー。ホールとライブハウスは全く内容の異なる構成らしい。
そんな東京スカパラダイスオーケストラのツアー「2012 TOUR【Walkin'】」の弘前公演に足を運んできた。

スカパラのことを知ったのはメジャー・デビューした1990年。黄色いスーツに身を包んだホーンセクションが所狭しとステージ上を走り回る姿をテレビで観て、衝撃を受けた。

その後の活躍は今更僕が説明するまでもないけれど、これまでの歩みは、決して順風満帆というわけではなかった。
メンバーの脱退が相次いだ後、ボーカルを担当していたクリーンヘッド・ギムラ氏が1995年、脳腫瘍のため突然この世を去り(僕がそのことを知ったのは、日本経済新聞のお悔やみ欄で、余りの衝撃に言葉を失ったことを覚えている)、更に1996年にはサックスなどを担当していた冷牟田竜之氏がタイで交通事故に遭い重傷を負うというトラブル、そして1999年にはドラムを担当していた青木達也氏が不慮の事故で急逝と、思わぬ形でメンバーを失うということが続いた。正直、バンドそのものが何かに取り憑かれているんじゃないか、と思ってしまうぐらい。

しかし2001年、彼らの転機とも言えるであろう、外部ボーカルを迎えた「歌モノ3部作」と呼ばれる作品が発表されるようになり、バンドのメンバーもほぼ固定化された。

バンドの講釈はこれぐらいにして、メジャーデビューから22年、初めての弘前公演である。
一体どんなステージになるのか、期待と不安に胸膨らませながら会場の弘前市民会館に向かうと、同じ方向に歩いている人たちに目を奪われた。客層が全くバラバラなのだ。半袖にカンカン帽といういささか季節外れの若者がいるかと思えば、明らかに市役所帰りと思しきスーツにネクタイのお偉方風の方、さらにはお父さんお母さんと手をつなぐ小学生に、白髪の初老と、ホントにバラバラ。
果たして彼らがこのステージに理解を示すことができるのだろう、テレビでしか観たことはないが、あのノリについて行くことができるのだろうかと思っていたが、いざ幕が上がると、そんなことは全くの杞憂であることが明らかに。

会場に入ると、左側にはツアーグッズを販売するブースが、その向かいにはCDを販売するブースが。どちらも、それほど混雑しているというほどではなかったが、僕も一応列に並び、購入しておいた方が良いと事前に情報を入手していた黄色い旗とストラップなどを購入した。

開演の時刻が近づくと、定数1,300人の会場は約9割が埋まっていた。果たしてスカパラをどれぐらいご存じの方がこの会場に集まったのかはわからないけれど、弘前市民会館という家から約10分程度の場所にあるこの会場で、1,000人以上の人たちと一緒にスカパラの登場を待っている自分がいるというのが何だか不思議だった。

↓↓↓↓↓↓↓以下多少ネタバレあり↓↓↓↓↓↓



















赤い緞帳が下りたままのステージ。会場が暗くなると、一斉に歓声が上がる。既にこの時点でオールスタンディング状態。老若男女問わず、全員が席を立っている。
パッパラッパパッパ~♪

ツアータイトルであり最新アルバムでもある「Walkin'」の1曲目、同名の「Walkin'」で幕が上がる。
ステージ上にはメンバー9名が威風堂々と立ち並んでいる。最前列、恐らくファンクラブの人たちだろうか、まるで会場全体を引っ張る勢いでノリにのっている。

MCを担当する谷中氏。「こんばんは!やっとこの弘前に来ることができました。弘前、本当に、本当に来たかったです!」
会場「うわーっ!!(拍手と歓声)」
もうこれだけでボルテージは一気に急上昇。

で も、知ってますか?青森県って、ライブやコンサートのノリが凄くいいんです。それを証明するかのように、会場はあっという間に歓声と拍手に包まれ、それに 呼応するかのようにステージ上のメンバーもノリノリ。実際、メンバーの口々から「今までのホールツアーの中では最高!」と言わしめたのですから。ムフフ。

舞台上だけではなく客席にも下りてきて繰り広げられるステージ。どの観客も笑顔、笑顔、笑顔...。

個人的には、壁に合板が設置されていて、音響的には全国にあるどのホールよりもずば抜けていると思っているこの弘前市民会館で、スカパラホーンズの生音を見聞きしながら、至福というか快感というか、例えようのない興奮に浸っていた。

この他、弘前駅前の台所である「虹のマート」に足を運んだことや、弘前公園を歩いたこと、人がいない割には車がたくさん走っていて驚いたことなど、時折爆笑ありのMCを挟みつつ、正味2時間にわたるステージ。

最新アルバムに収録されているナンバー「Merry-Go-Round」「Twinkle Star ~頼りの星~」「Return Of Supercharger」「All Good Ska is One」では跳ねまくり、「「Brazil」では黄色い小旗を振りながらみんなで合唱し、「LET ME COME THE RIVER FLOW」でもサビの部分を唄い、「スキャラバン」や「ルパン三世 '78」、「DOWN BEAT STOMP」では両手を振って踊り、気がつくと汗だく。嗚呼、体力温存しておいて良かった(笑)

ギターの加藤氏曰く「今、凄く興奮していて脳の整理が付かない。弘前、凄い。」
そして、谷中氏曰く「僕が言うのも変だけど、今日のメンバーはメチャクチャ格好いい。それを観て興奮してる。弘前に来てホントに良かった。」
他のメンバーからも「弘前、また来たい!次のツアーでも入れたい!ホントに!」と言わしめたんだから、大したモンですよ、弘前市民会館。

20120511205836.jpg全ての公演が終わり、ホールの外に出ると、ツアーグッズのブースにもCD販売のブースにも人がたくさん。ウン、わかりますよその気持ち。ホントに弘前で初め ての公演なの?というぐらいの盛り上がり方だったんだから。来られなかった人、来る気のなかった人には申し訳ないけど、こんなに楽しいライブを堪能できな いなんて、実にもったいない!!

...と言いたくなるぐらい本当に楽しく素晴らしい公演だった。僕の中ではこれまで経験したことのない公演だっただけに、もの凄く刺激的だったし、もの凄くエネルギーを発散したし、もの凄く気持ちよかった。

「弘前、また絶対に来たいと思います。みんなもまた来てくれるよね!?」

もちろん!待ってます!!

ちなみに。
買っちゃいました。
20120512183947.jpg

コメントする

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://nonvey.oops.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/6262