2012年6月 7日

大人の科学 二眼レフカメラ 使用記


宝の持ち腐れ。
発売から既に2年半も経過してから今さら使用記、なんていうのもホントおかしな話なのですが、二日前にお知らせしたとおり、「大人の科学 二眼レフカメラ(Gakken Flexという名称があるそうです)」を使ってみた感想をようやくお伝えする機会がやって来ました(苦笑)。

まず、撮影した写真を現像してみて最初に思ったことは、何でこのカメラをもっと使わなかったんだろう、ということでした。

2年以上前にフィルムを押し込んだまま放置していたカメラ。これはやばいぞ、と思い慌てて撮影してみましたが、結局まともに現像できたのは24枚中9枚のみでした。まぁ、そりゃそうだわな。

ちなみに、その奇跡の9枚に含まれていたのが次の写真。ISO400のフィルムを使用です。ハッキリ言っておもちゃにちょこっと縮れ毛が生えたみたいなカメラですので、全く期待していなかったのですが、意外と味のある写真に仕上がっていました。

At My Home
これは玄関に置いてあった花を撮影したものです。確か昨年の正月頃に撮影したもの。フラッシュも何もない中で、外から差し込んでいた自然の光、それも雪に照らされた光をいい具合に取り込んだことで、色味も鮮やかな写真に仕上がりました。

続いて、外に出歩いてみて撮影した写真。これはISO100のフィルムを使用しています。
見る人が見ればどこかはすぐわかると思うのですが、これも外からの光をいい感じに取り込んでくれました。

At Aomori Bay Area

もう一枚。青函連絡船の桟橋に取り付けられていた鉄板。四隅のビスは恐らく取り替えられたものと思われますが、周りの錆び具合といい、これもまた味のある写真を撮影することができました。確か、1mぐらい離れたところからの接写だったかな。

At Aomori Bay Area

もう一枚。固定化されたシャッタースピードが生み出した一枚。雨もこぼれるぐらいの曇り空でしたが、水に含まれた光がいい形で発光してくれました。惜しむらくは、もう少しピントを上手く合わせたかったかな、と。

At AOIMORI Park

一方で、全てが上手く撮影できたかと言えばもちろん失敗したものもあります。
まずは、逆光が招いた悲劇。面白い写真が撮れるかな、と思ったのですが、所詮プラスチック製のレンズ、妙味があるという見方もできるかも知れませんが、ハッキリ言って失敗作です。下にレンズの影が映り込んでいます。

At Aomori Bay Area

こちらは光量不足。感度ISO100のフィルムでは、やはり曇天は厳しいようです。

At AOIMORI Park

まぁ、これはこれでアリなのかも知れませんが、この日撮影した他の写真も、みんなこういった状態でした...。

こちらは、フィルムの巻き上げをちゃんとしていなかったという人為的なミス。結果的に写真が被ってしまったようです。

At Aomori Bay Area

それから、全般に通じて共通して言えることなのですが、接写すればするほど四隅に縁取られた黒い影(ケラレ)が現れます。まぁ、これもこのカメラの特徴の一つなのかな...。

結論から言うと、このカメラに向いているシチュエーションはかなり限定されると思います。できれば外で、できれば日中、できれば晴天。
この3つの要件が揃えば、恐らくデジカメでは伝えることのできない、味わい深くかつ温かみのある写真が出来上がるのかな、と思っています。それから、カメラはしっかり固定しなければなりません。そうしないと、シャッターを切る際に手ブレが生じること必至です。こんな感じでストラップを付けると、何となくオシャレなカメラに見えるでしょ?

DSC00177.JPG

フィルムは、前述のシチュエーションであればISO100で十分です。室内での撮影も検討されるのでしたら、ISO400の方がいいのかも知れませんが、何せフラッシュの付いていないカメラですので、仮にISO400で撮影したところで上手く撮影できるかは保証できません。ちなみに僕が撮影した写真は全てぼんやりと霧が掛かったような写真になっていました。
室内撮りの写真は含んでいないのですが、他に撮影した画像も含めたセットを作成しておりますので、もしよろしければ御覧下さい。

Gakken Flex(Flickr)
※多分英文メッセージが出ると思いますので、If you'd like to view this content, please click here. のplease click here.をクリックしてみて下さい。

ちなみに余談ではありますが、撮影した2本のフィルムをを現像し、CD-Rに焼いてもらったら、それだけでこの書籍(カメラ)の価格とほぼ同額になってしまいました。むやみやたらに撮影することはちょっと考え直さないと...。