2010年3月18日

味噌カレー牛乳ラーメン

某テレビ番組で「青森市民のソウルフード」と紹介された後、青森市内では「あれはホントにソウルフードなのか?」という賛否両論が沸き起こる中、渦中の「味噌カレー牛乳ラーメン」だけはしっかりと、着実に地域に根ざしはじめていました(ちなみに僕の周りでは「味噌カレー牛乳ラーメン」のソウルフード賛同派はゼロ!)。

そんな市民の戸惑いとはお構いなしに、しまいにはカップラーメンとなって販売されるまでに至った味噌カレー牛乳ラーメン(ただし「味噌カレーミルクラーメン」という標記になっている)、やがて賛否両論は沈静化。むしろ、青森の一名物として売り出していこうじゃないか、そんな風潮まで生まれています。

私は青森市民ではありません(弘前市民です)ので、この味噌カレー牛乳ラーメンに関しては実際、存在は知っていたものの「味噌と牛乳が混じったものなど、喰うものではない」という先入観を持っていたため(これは語れば長くなるので割愛しますが、ちょっとしたトラウマがあるのです)、39年間一度も口にしたことがありませんでした。記憶が正しければ、なのですが、確か弘前市内にあった「天龍」というラーメン屋さんでも、味噌と牛乳を合わせたラーメンがあったような気がするのですが...(求ム補足)。

しかし、この「味噌カレー牛乳ラーメン」を既に食べたことがあるという妻に言わせると、「思ったほどクセもないし、むしろ好みの味なんじゃない?」と推奨される始末。

そんな妻の後押しもあり、結局、「味噌カレーラーメン」まではたどり着いたことがあったのですが、「味噌カレー牛乳ラーメン」だけはどうしても、注文することが出来ませんでした。

しかし、酔った勢いというのは恐ろしいものです。
昨晩職場のグループの飲み会の後、帰りの電車を一本乗り過ごしてしまったため時間が余るなぁ、と。
この時点で生ビールを4杯とわさびやら黒糖やらの焼酎と梅酒と日本酒...と、かなり酔っぱらいモード。

うーん...でも帰るまでには時間があるし、もうちょっと腹の足しに何か喰いたいな、と、駅前にあるもつ焼き屋「井戸端」を目指していたところ、途中にある赤い看板を発見。

青森市・味の札幌分店

あ...久し振りに入るか。
フラフラと赤い看板に引き寄せられるがまま、白い暖簾をくぐり、店の中へ。

青森市・味の札幌分店

「すいません、味噌カレー牛乳一つ。」

何と、店に入るなり、迷うことなく味噌カレー牛乳ラーメンを注文してしまいました。
俺、かなり酔っぱらってるな。ま、いいか。食えないことはないだろう...。自分の身体でありながら、客観的に自己評価する僕。

青森市・味の札幌分店

酔っぱらったまま携帯のカメラ片手にパシャパシャと撮影を始める姿は、周囲から見ると相当怪しい人に見えたかも知れません。といっても店には僕含め、3名 の客しかいませんでしたが...。

程なく「お待ちどおさま」の声。

味噌カレー牛乳ラーメン

じゃーん!遂に対峙することになった味噌カレー牛乳ラーメン。
トッピングはチャーシュー、もやし、ワカメ、メンマ、そしてバター。これは「味噌カレー牛乳ラーメン」を扱う青森市内の他の店舗でも同じらしいです。

さて、その味は...。
普段絶対入れることのないバターをゆっくりと溶かし、スープを一口。

....!!!!! ウン!! これは食える。全然大丈夫じゃん。
牛乳臭いラーメンばかりを想像し、これまで意図的に避けてきましたが、味噌とカレーの刺々しさを牛乳が取り去っているといった感じ。むしろマイルドな口当たりで、これなら全く問題なくいけそうな感じです。
スープと太麺の相性も良く、トッピングのバランスもバッチリ。ただし、チャーシューがちょっと...なんですけどね。

もちろんコショウやその他の香辛料を、というのもアリでしょうけれど、カレーの風味が損なわれるような気がしたので、結局一切何の香辛料も入れぬまま、平らげてしまいました。

ちなみにこの店には、前述のカップラーメンの他、「味噌カレー牛乳せんべい」なるものも販売されていました。さすがに手は伸びませんでしたが...。

味の札幌分店 浅利 青森市新町1-11-23

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ちなみに青森市内では、5店舗ほどが味噌カレー牛乳ラーメンを取り扱っているそうです。
僕が訪れた「味の札幌 浅利」もそうですが、本家と言われる「味の札幌 大西」も青森駅の近隣にあるお店です。

青森を訪れた際に、足を運んでみるのもいかがでしょうか。スープの調合は、店舗によって異なるようです。
参考までに、「青森味噌カレー牛乳ラーメン普及会」なるものがあり、会員店が紹介されていますのでリンクを張っておきます。

「青森味噌カレー牛乳ラーメン普及会」

2010年3月12日

KIRIN「世界のハイボール」

先月10日にKIRINから発売された「世界のハイボール」。
現在「樽熟シェリー&ソーダ」と「樽熟ウィスキー&ソーダ」の二種類が発売されているが、どの店を見ても赤っぽい缶の「樽熟シェリー&ソーダ」の売れ行きがいいようだ。
不思議なのは、うちの近所で販売されているのを見ると、同じシリーズでありながら価格設定も異なっていたということ。1本で10円ぐらいの差がついていた(ちなみに安価なのは売れていない樽熟ウィスキーの方だった)。

もちろん味や香り、その他の好みによって分かれるところではあるが、アルコール度数も6%と低く(樽熟ウィスキーは7%)、甘い香りのする樽熟シェリーの方が女性にも受けが良い、ということだろうか。

KIRINではこの二種類のハイボールについて、日本で言うところのハイボール、すなわちウィスキーのソーダ割りにとらわれない広義のソーダ割りという提案をしている。

正直に言うと、僕はウィスキーやバーボンの類が最近全く飲めなくなった。いや、飲もうと思えば飲めるのかも知れないが、そういう意味では飲まなくなった、といった方が正しい。
ちなみに最近では、この類をうっかり飲んでしまった翌朝は二日酔いのみならず、マーライオンよろしく嘔吐にも襲われること必至。
なので、いくらハイボールがブームだとはいえ、お店でも自宅でもこれを飲むことは全くといっていいほどなくなった。まぁ、元々自宅でウィスキーやバーボンを嗜むことはほとんどなかったのだけれど。

とはいえ、新しい飲み物は取りあえず試してみる僕。怖いもの見たさでこの二種類を試してみたところ、翌朝の苦痛にも苛まれることなく、意外と普通に飲むことができた。(今回写真は、なし)

しかし、これを「ハイボール」と呼ぶには邪道かも知れないし、調子に乗ってお店で「ハイボール」を注文すると酷い目に遭うことだろう。

個人的には「赤缶」よりも「白缶」の方が好み。とはいえ原材料を見ると、どちらにも「ウォッカ」が含まれていることを考えると、シェリーもウィスキーも香り付け程度しか入っていないのかも。
しかし、「世界のハイボール」と謳っている以上、同じキリンが展開する「世界のキッチンから」のように、シリーズ化されることもちょっと期待(個人的にはディアボロー・ジンジャーが大変おいしゅうございました)。

ちなみにKIRINの氷結シリーズも、全てウォッカ割り。氷結シリーズは、僕には甘過ぎてずーっと飲んでいなかったのだけれど、今週水曜日には、プレミアムウォッカと天然水ソーダを使った"甘くない"氷結(ウォッカ&天然水ソーダ)が販売開始。
僕は、市販されている全ての「甘い缶チューハイ」が苦手なので、こちらにもちょっとだけ期待。
妻が「これしか飲めない」という「本搾りチューハイ」に次ぐヒットとなるか?
ということで今週末試飲予定。レポートはまた後日!

ちなみにつまみには、これまたブームとなっている「桃ラー」とマヨネーズを混ぜて、野菜スティックなんてどうでしょう?

2010年3月 4日

青森市・「王味」

先週金曜日に訪問した青森市・王味の潜入レポート報告を忘れていたので、改めてご報告。
大阪・王将の餃子ではない。青森・王味(わんみ)の餃子である。

青森市・王味

まずもって、王味の場所を、地の利のない人に説明するのは非常に難しい。何せ前回酩酊状態で訪ねているので記憶になかったのだが、こんな小路にあったんだ、ということを改めて知った。ちなみに前にもお話ししたとおり、青森市内を走るタクシーに乗り込んで「王味まで」と告げると、一発でここの店の前まで運んでくれる。

店内に入ると、4人掛けのテーブル席が2席と、5~6席しかないカウンター席。狭いなぁ、と思うなかれ。奥に進むと、軽く40人は座れるような小上がりがドーンと控えている。混雑すると、相席は当たり前らしい。

この日我々は9名で予約していたのだが、店側も既に何が目的かわかっていたのだろう、席に着くなりおしぼりではなく、まず最初に餃子のタレが運ばれてきた。

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2010年2月25日

明日晩は「王味」

青森市民なら、知らない人はいないという「王味(わんみ)」。青森市を流れる堤川の河口近く、国道4号が走る堤橋のそばにある。
餃子とラーメンがメインのこぢんまりとした店ながら、青森市内のタクシーなら、「王味」と一言告げるだけで、ちゃんと店の前まで運んでくれる有名店だ。

朧気ながら十数年前の暑い夏に一度だけ連れて行ったことがあるような気がするのだが、酩酊状態で訪れた(ような気がする)ので、味も雰囲気もほとんど記憶なし。
一つだけハッキリと覚えていることは、「王味」を出た後、酩酊状態でありながらアパートまで自転車で帰り、翌朝起きてみたら、アパートの窓は網戸にしたままカーテンも閉めず、枕に足を置き、全裸で寝ていたということ(ちなみに部屋は1階で市道に面していた)、部屋中にニンニク臭が漂っていたことだ。
ちなみにこの日同じく自転車で帰宅した職場の同僚は、自転車ごと電信柱に激突し眼鏡を破損、顔に擦り傷を作って翌朝出勤してきた。

「王味」といえば、何と言ってもまず餃子。とにかくニンニクが効いていて、翌朝自分のニンニク臭で目が覚めるというぐらい強烈。もちろん餃子に入っているニンニクもさることながら、餃子のつけだれにもニンニクスライスが浮いている。それも、田子産ニンニクを使っているらしい(真偽の程は不明)。

青森県といえばリンゴが有名だが、最近は田子町や十和田市をはじめとするニンニクも引けを取らない。何せ青森県は国内のニンニク生産量が日本一。
収穫時期に、藤崎町(旧常盤村)の農道を車で走ると、車の中にも外にもガーリック臭が漂う。津軽地方も南部地方も、ニンニク栽培が盛んなのだ。
なので、青森県民が県産品を食らう、お手軽な地産地消。決め手くんにも褒めてもらえるだろうか。

というわけで明晩は、十数年ぶりに「王味」を訪れる。しかも、素面状態で。正直、いきなり「王味」からスタートするというのはちょっと気が引ける。「王味」といえば、何となく「締め」で訪れる印象があるからだ。
実際、21時を過ぎると店内は満席状態が続くという。
なので、出来れば近くにある焼き鳥「やまがみ」に立ち寄ってから行きたかった(ちなみに「やまがみ」のつくねは、ジャズシンガーの綾戸智恵さんが、青森に来た時は外さない、と本人がMCで語っていた)。
家の人には既に「金曜日夜は王味に行く」と伝えているのだが、王味の事情を知る(ニンニク臭が苦手な)妻からは、「帰宅後は隔離部屋直行」を宣告されている。

結局参加予定の男性陣の顔ぶれを見ると、30代後半から40代が中心になってしまった。そろそろ加齢臭も気になり始めるお年頃、ニンニク臭でごまかそうという魂胆か?
職場の20代男性二人も飲み会に誘ったのだが、多忙なのかその他の理由なのか、やんわりと断られた。対して、声を掛けた20代女性は3名とも参加すると張り切っているらしい。大丈夫か?

あとは、ニンニクの摂りすぎで胃をやられないように気をつけなければ。
詳報はまたFlickrからでも投稿したいと思います。
19時頃に店内で携帯片手にパシャパシャやっている人見たら、それ、多分僕です(笑)。


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王味
〒030-0812
青森県青森市堤町1丁目10−8
017-734-3380

2010年2月22日

弘前市「なかた屋」 背あぶら濃厚魚介中華

チョコを病院に連れて行った帰りに、妻が「ラーメン食べたい」と言い始めた。
思えば、チョコの発症以来、週休日の外食を極力手控えていたため、中華そばが無性に恋しくなったのだろう。
途中家に立ち寄り母を乗せ、向かったのは弘前市神田にある「なかた屋」。以前も紹介したことのある店だが、あの日以来、妻と僕はすっかりここの味の虜になっている。

チョコは車の中で留守番。母に言わせると「私が買い物している時はいつも車で待っているから大丈夫だよ」とのこと。その言葉を信じ、チョコには申し訳ないけれど、車の中で待って貰うことにした。

どうやら大分認知度も上がってきたのか、店を訪れると既に席が埋まっていて、席が空くまで店の前で待つことになった。店の前に貼られているメニューにふと目をやると、新しいメニューが増えていることに気づいた。

弘前市神田・なかた屋の新メニュー

「背あぶら濃厚魚介中華」?

青森市新城にある「ひらこや」の味が真っ先に思い浮かんだが、どんなものなのかは食べてみないとわからない。ということで早速注文してみた。
妻と母は「定番」とも言うべき煮干し中華を注文。

弘前市神田・なかた屋「背あぶら濃厚魚介中華」
運ばれてきた二種類の中華を食べ比べてみたのだが、「あっさり」と「こってり」がハッキリと分かれる味だった。「背あぶら濃厚...」は、文字通り背脂のこってりとした味に、魚介の粉が大量に混じり込んだスープと相まって、味はスッキリなのに飲み口がこってりという、好き嫌いがハッキリと二分されそうな味わいに仕上がっている(ちなみに僕は、「好き」。それも、「大好き」)。

更に、太麺に絡む背あぶらと酸味の効いた煮干しスープのコントラストが、僕の味覚を刺激し続ける。
弘前市撫牛子にある「たか○し中華」には悪いが、僕の定番店はもはやこちらに完全にシフトしつつある(だって、「た○はし中華」は値上げに次ぐ値上げで高額なんだもの)。

このスープを飲んだ後に「煮干し中華」のスープを口にしてみたのだが、これがまた驚くほどあっさりとしていて、それはそれでまた「旨い!」と感じさせる味わいだった。

妻が残した「煮干し中華」と「背あぶら濃厚...」を交互に食べ比べ、大満足。
そういえば細麺があるんだけど、まだ注文したことなかったな。
ということで次回の「なかた屋」は、細麺をお届けします(笑)。

2010年1月 7日

茶碗蒸し

昨年の大晦日は、前日(30日)の晩に友人たちと記憶をなくするほど飲んでしまったことが災いし、午後まで廃人のような姿を晒していた(ちなみに二軒目以降、タクシーを下車するまでの記憶が全くなし)。

おかげで家族(女性陣)からは大顰蹙を買ってしまった。しかし、二日酔いで動けないのだから仕方がない...と開き直ってみたものの、非常に居心地の悪い時間を過ごす羽目になった。

津軽地方では、大晦日から豪勢な料理が食卓を飾る。正月前日から「おせち料理」が並ぶような感じだ。どうやらこれはあまり見られない風習らしいということを、地元のタレントである黒石八郎が話しているのを聞いて初めて知った。

ちなみに今回、おせち料理の腕を振るうはずだった僕は、ずーっとトイレで頭を振っていた...。
結局最後、茶碗蒸しを作ることだけが僕のお役目となった。茶碗蒸しに関しては僕の好物料理の一つで、だしも前日から用意するぐらい意気込んでいたのだが、結局大晦日の夕方になってようやく取り組む始末だった。

茶碗蒸しの具材も、地域で全く異なるという。

うちの場合、鶏肉(ササミ)、椎茸、なると、三つ葉といったシンプルな具材。あと忘れちゃならないのが糸こんにゃく。これも、茶碗蒸しに使うものとしてはレアな具材であるらしい。ホントは栗とか銀杏とか彩りに入れればいいのかもしれないけれど、我が家では好みが半々に分かれるため、敢えて入れない。

今回は、強力な助っ人としてスチームオーブンが登場(といっても別に茶碗蒸しのために購入したわけではない)し、12月上旬に試作してみたところ、これが大成功。今まで幾度となく茶碗蒸しを作ってきたが、恐らく後にも先にも最高傑作といってもいいぐらい完璧な出来だった。

しかし、なかなかうまくいかないのが茶碗蒸し。一度として同じ味、仕上がりになったことがない。
結局、自信満々で作った今回の茶碗蒸しも、半熟の卵スープに近い、ゆるーい仕上がりになってしまった。
写真に収めるのを忘れてしまったのだが、味が上々だっただけに何とも悔やまれる出来となってしまった。
まぁ、分量さえしっかり把握すればいい、という意見もあるだろう。しかし実際、器の大きさや形、厚みの違いでも仕上がり具合は変わってくるはずだ。

それにしても茶碗蒸し、奥が深いっす。
ちなみに皆さんのお宅では何を茶碗蒸しの具材に?

2009年12月 7日

中華そば なかた屋(弘前市神田)

最近弘前市内に新しいラーメン屋ができたというので、早速足を運んでみた。
店先の暖簾がまだ新しい。

なかた屋(弘前市神田)

暖簾をくぐると、店のチラシが張り出されている。

なかた屋(弘前市神田)

お品書き。カウンターが7~8席、テーブル席が3つ。
醤油味の「煮干し中華」と塩味の「あじ節塩中華」、それぞれ中(550円)と大(600円)。ライス(100円)の上には、おしんこ(白菜の浅漬け)が最初から乗っけられてくる。なので、お新香が得意ではない僕は、ちょっとしか食えなかった。この他煮卵が100円、生卵が50円。

なかた屋(弘前市神田)

テーブルの上にはブラックペッパー、一味唐辛子、醤油、そして煮干し粉。この煮干し粉は、ライスに振りかけて、卵ご飯にも、というお勧めの食べ方が書かれている。もちろん中華に振りかけてもいいだろう。

妻と母は煮干し中華の中を、僕は煮干し中華の大を注文してみた。写真は僕が注文した煮干し中華の大。

なかた屋(弘前市神田)

自家製麺は、縮れ麺の多いこのあたりにしては珍しくストレートの中太麺。細麺も選択できるらしい。スープは極端に魚介系の味が濃いというわけではなく、鰯系のスープと思われるが、いい感じで酸味が効いている。「マル海」、「ひらこ屋」、「長尾」など、青森市内にある中華そばの味に似ているようだ。どちらかと言えば、「三忠」や「やまや」のような、昆布と鰹だしが効いたスープの多い弘前市内ではあまりお目にかかることのない味だ。かといって以前紹介した「たかはし中華」ほどアクが強いわけでもない。

チャーシューはやや味が濃い感じ。トロトロチャーシューではなく、普通のチャーシュー(笑)。
メンマは程よい味加減。スープもそれほど混濁していない。
スープも麺も口当たりがまろやかなのは、お品書きに書かれているモンゴル岩塩のなせる業か。
個人的にはあんまり素材にこだわり原材料云々...といった講釈を垂れている店が好きではない。素材にこだわっているのは理解できるが、裏を返せばそれが万人の口に合わなかった時、素材を理由にすることもできるからだ。ただ、この店に関しては、鶏ガラ系よりは魚介系が好きな僕からすれば、その期待を裏切らない味だった。

ある程度食した後に煮干し粉を入れると、また味に変化球を加えることができるが、その一方で、スープが粉っぽくなるという弊害も。

勿論好みがあるので、旨い不味いは皆さんの舌で判断して頂くことにしよう。
折角なので次回は、塩に挑戦してみようと思う(どうやら梅干しが入っているらしい!)。

ちょうどお昼頃行ってみたのだが、客の出入りがひっきりなしだった。実際、空きができるのを待っていたお客さんもいた。近くには警察署もあるし、パチンコ屋もある。ひょっとしたらそのうち、長い行列のできる店になるかも知れない。

店内は全て禁煙。ちなみにどうでもいいことかもしれないが、お水の入ったポットには、レモンの輪切りが沈んでいる。こういうちょっとした配慮もポイント高し。


住所:弘前市神田2-6-1(弘前警察署向かい)
営業時間:11:00~20:00(木曜日定休)

2009年11月30日

ビール!ビール!ビール!

Flickrの画像が最近、ビールで占拠されそうになっています。
まずはキリンの「復刻ラガー」。
こちらは、元々抽選で瓶ビールをプレゼントしたことがきっかけではなかったかと記憶しておりますが、その後2006年の暮れに、キリンビール創業100周年を記念した限定醸造として期間限定で販売されました。あまりに反響が良かったのか、今年再び復刻ラガーを復刻。しかも3度目の復刻なので、ややこしいですが今回は、復刻版「復刻の復刻ラガー」というのが正しいのかも知れません。あー面倒臭い。

ちなみに、現在流通しているキリンラガーは麦芽、ポップ、米、コーンスターチを原材料にした生ビール(非加熱処理ビール)。御存知の方も多いと思いますが、アサヒスーパードライが急成長し、それまで盤石だったキリンビールの地位を脅かすようになり、キリンはそれまでの手法を改め、スーパードライに対抗すべくキリンラガーの非加熱処理化を進めてしまいました。以降、キリンビール浮上のきっかけは得られることなく、やがて発泡酒やら第三のビールやらが登場、今となってはビールと非ビールとの差別化すらも怪しくなってしまいました。

さて、講釈はともかく、「復刻ラガー」の復刻は個人的にちょっと嬉しいです。
〈明治〉は原材料が麦芽とホップ、〈大正〉は原材料が麦芽、ホップ、米。アルコール度数はともに5%となっています。「ビールらしいビール」が、限定醸造とは言え飲めるのですから、これに越したことはない。折角改善された脂肪肝も早くもやばそうな感じです。

KIRIN 復刻ラガー〈明治〉

ともに「苦み」が効いていることを強調していますが、明治より大正の復刻ラガーの方が若干苦みが強いです。

KIRIN 復刻ラガー〈大正〉

しかしこのラガーを飲むと、現在流通しているキリンラガー(生)が、あんまり美味しくなくなってしまうんだよな。個人的には、王冠の裏にコルクの貼られたラガー瓶の復刻を希望〈笑)。

残念ながら今回も11月25日からの期間限定発売ということですが、店に並んでいる間探し求めることでしょう。だって、「一番搾り とれたてホップ」が店頭から消えつつあるんだもの。

もう一つ。普段、地ビールはほとんど口にしないのですが、今回八戸方面に出張した際に「奥入瀬ビール」を購入してきました。
こちらは、チェコに学んだ醸造技法を生かしたビールで、ピルスナー、ヴァイツェン、ダークラガー、ハーフ&ハーフの4種類で事業展開。売りは「奥入瀬源流水を使っている」ということでしょうか。
ピルスナーはそこそこの苦みがあり、舌触りの良い飲み口ですが、まぁ可もなく不可もなし。
奥入瀬ビール・ピルスナー(十和田市)

ヴァイツェンはトロリとした飲み口で、口の中に甘いフレーバーが広がります。

奥入瀬ビール・ヴァイツェン(十和田市)

ダークラガーは香りが思ったほど強いわけでもなく、かといってカラメルっぽさがあるわけでもなく、ちょっと中途半端な感じです。

奥入瀬ビール・ダークラガー(十和田市)

ちなみにハーフ&ハーフは、ピルスナーとダークラガーのミックスだそうです。全てアルコール度数は5%。これが少し度数の高いビールになると、もっと味わいが深くなって良さそうな気がするんですが...。

で、おまけで買ってきたダチョウ肉のサラミ。ダチョウの肉は前にも刺身で食べたことがあるのでそれほど抵抗がないのですが、思った以上にたんぱくで美味しいです。

ダチョウ肉のサラミ(十和田市)

早くも師走ですか。年越しはどのビールで過ごすかな〈笑)

2009年11月 9日

弘前市・たかはし中華そば

遂にこの店を紹介する日がやってきた。
日本全国いろんな中華そばがあると思うが、弘前市にある「たかはし中華そば」の中華そばは、ハッキリと評価が分かれること請け合い。

ここのラーメンを口にして以降、僕は、「○○のラーメンは絶対美味しい」なんて、口が裂けても言わないことにしている。
よってここ、「たかはし中華」の中華そばについても、美味しいかどうかは人それぞれ好みというのがあるので、敢えて明かさない。強いていえば、突然無性に食べたくなる中華そば、僕にとってはいわば中毒性のある中華そば、とだけ記しておこう。

それにしても、また値上げかよ!(怒)

値上げするにはそれなりの理由があることだろう。僕が知る限り、「たかはし中華」が値上げしたのは、まずは消費税導入の時で、それまで500円だった中華が550円に値上げ。次に手狭な駐車場その他諸々の事情により現在の場所に移転した時に、550円から600円に値上げ。その後しばらく価格据え置きであったが、いつの間にか650円に値上げ。
で、一昨日、半年振りに店を訪れてみると、何と700円まで値上げしていた。理由はわからない。

恐らく、弘前市内いや県内でも相当高額な「中華そば」の部類にジャンル分けされることだろう。
しかしここ「たかはし中華そば」の強烈ぶりというのは価格だけではない。

特にその見た目、香りともに相当な強烈であって、既に数々のブログでも紹介されている。
どれぐらい強烈なのかというと、「たかはし中華」が移転した後の空き店舗に入った中華料理店が、いまだ「たかはし臭」に包まれているというぐらい、強烈なのだ。
その強烈と言わしめる元凶が、煮干し。とことんまで粉砕され、とことんまで煮込まれた、濁りに濁ったドロっとしたスープから漂う異臭とも言えそうなその香りは、「たかはし中華」の原点でありながら、一見さんを寄せ付けようとしない、排他的要素も兼ね備えている。

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2009年11月 2日

土曜日の飲み会

土曜日は、小中学時代からの悪友というか畏友というか、僕にとっては家族の次に大事な仲間との飲み会だった。18時開始ということで、てくてく歩いて居酒屋へ。

当初いつもの6名だったのに加え、「是非参加したい」という1名が増えて7名になるはずだった。
ところが開始早々に、この日の主役だったZ先生から携帯に連絡が。
「ゴメン、実は一番下の子(9月に生まれたばかり)の具合が悪くて、今日ちょっと無理っぽいわ...。」

抑えたような声ではあったが、声の震えで動揺が伝わってきた。
何しろ一番この日を楽しみにしていたZ先生。何とか都合をつけてでも来たかったはずだ。
実際、今回の主旨はZ先生の第3子誕生のお祝いを兼ねた飲み会だったのに、主役不在が決定。
まぁ、仕方ないか...ということで当初は5名で、その後、遅れてやって来たS先生も加わり、総勢6名での飲み会となった。

ゲラゲラ笑いながら、いろんな話に花を咲かせていたんだが...。

22時頃になると、既に店内の客は我々のみとなっていた。そろそろ場所を移動しよう、ということに。
徒歩で次の場所に移動するも、実はこの頃には既に記憶が朧気になりつつあったり...。
どうやら酩酊に近い状態となっていた僕、次の店では失態の連続。
ビールの入ったグラスをこぼしたり...あとは何だ?とにかくこの頃には記憶が大分薄くなっていて...。

その中にあって一つ衝撃的だったのは、K隊員のご子息が来年4月に中学校入学なんだが、そのことにまつわるある話を耳にしたこと。

その話を本人から聞いた時、思わず動揺したというか、スゥッと酔いが覚めたような感覚にとらわれた。

そういえば一次会の席上、何かそういう話題になっていたよな...。実はK隊員の心を深く傷つけるようなことをベラベラ話していたかも...。そう思ったら、その場に居たたまれない気分に苛まれてしまった。

何を隠そうビールをこぼして迷惑を掛けたのもF隊員。「大丈夫!いいからいいから!」と本人は気に留めることもないような振る舞いだったけど、ひょっとしたら腸が煮えくりかえるような思いだったのかも知れない。

帰路、途中で帰った1名を除く5名で中華そばを平らげたけど、何だかそのことが引っかかって、味なんてどうでもよかった。
ただ、何時に帰宅したのかは、記憶にない。多分日付変更線は超えていたのだろう。

結局僕は、かなり酔っぱらっていたらしい。

翌朝。
これは僕に限ってのことなのだが、久し振りに後味の悪さが残るというか、懺悔に苛まれるような、そんな気分の目覚めだった。

実際、本人は気にしていないのかも知れないが、本人に直接聞く勇気もなく、あとは胸にしまっておくしかない。

このメンバーでの次の飲み会(忘年会)は、12月30日に開催するということが既に決まっているので、それまで気を落ち着かせよう。いや、落ち着くだろう。
それにしても、口は災いの元。特に僕は、誰に似たのかは敢えて言わないけど、調子に乗るとホントに余計な一言が多いので、気をつけなければならないということを痛感させられた飲み会だった。

2009年10月30日

KIRIN 一番搾り とれたてホップ生ビール

ここ数年楽しみにしていたこの季節が遂にやってきた。
KIRIN「一番搾り、とれたてホップ生ビール」の販売が28日から始まったのだ。

キリンビール株式会社(社長 松沢幸一)は、ホップの産地として有名な岩手県遠野市で今年の夏に収穫したばかりのホップを贅沢に使用した「一番搾り とれたてホップ生ビール」を、10月28日から数量限定で全国発売します。今年3月に原材料を「麦※100%」にリニューアルして好評をいただいている一番搾りブランドから発売する、旬のホップにこだわったこの季節だけの特別な一番搾りです。 
品種は、350ml缶と500ml缶、中びん、飲食店向けの樽詰生で展開します。

※麦を原料とした「麦芽」を指しています。

毎年限定醸造されるこのビール。今年は岩手県遠野産のホップと麦芽100%の融合により、優しい喉ごしと深い香りが堪能できる。

KIRIN ラガービールを飲み慣れていると、何となくキリッと感がないというか、喉への引っかかりがないのがちょっと物足りないような気がするのだが、普段ワインを嗜まない僕にとってはボジョレー・ヌーヴォーより楽しみだったわけで、早速帰宅時に近所のスーパーに立ち寄って購入。

...ん?

隣にあるサッポロ黒ラベルが、とれたてホップと似たような缶になってる...。

調べてみると、こういうことだった!

サッポロビール株式会社(本社・東京、社長・福永勝)は、「サッポロ生ビール黒ラベル 東北ホップ100%」を2009年10月28日(水)から東北6県限定で発売します。
「サッポロ生ビール黒ラベル」は"繁盛店の生"として皆様に愛され続ける商品です。使用される麦芽・ホップは100%協働契約栽培。どうしたらおいしくて、安全な大麦とホップを育てられるか、生産者の人たちと一緒に、努力と研究を重ねて収穫された原料を使用しています。
「サッポロ生ビール黒ラベル 東北ホップ100%」は、こだわりのホップの中でも本年収穫されたばかりの東北産協働契約栽培ホップだけを100%使用し、仙台工場で製造する、東北エリアならではの限定商品です。「サッポロ生ビール黒ラベル」のもつ生ビール本来のうまさに加え、東北産ホップの特徴である華やかなホップの香りを引き出しました。
通常黒ラベルのデザインにホップをあしらうことと、ネーミングである「東北ホップ100%」をデザインの中心に記載することで、本商品の特徴である「東北産ホップ100%使用」の東北限定黒ラベルであることを表現しました。 

いやぁ、普段サッポロビールはほとんど飲まないんだが、あまりに似ているので、つい手が伸びてしまった。
で、家に帰って早速飲み比べをしようと二つの缶を並べてみた。

類似品?

どうですか?何か似てませんか?
片や岩手県遠野産のホップ、片や東北産ホップ100%(東北といっても広いんだけどねぇ)。
発売日まで同じ日にぶつけてくるあたり、サッポロもここで仕掛けてきた、ということだろうか。
元々黒ラベルを飲まないので、味の違いはあまりわからない。ただ、サッポロ特有の「甘み」があまりない分、飲みやすいと感じてしまった。
販売エリアが東北限定ということで、まずは様子見といったところだろうか。評判を見て、来年度以降の全国展開も考える、ということか?でも、風味では一番搾りと相容れない感じ(もちろん甘い辛いの好みで分かれるだろうけれど)。
結構いい勝負になるのでは?缶のデザインでクレームがつきそうな気がしなくもないが。

ということで、今日も2本並べて飲み比べてみよう。では...。

2009年10月21日

吉田類の酒場放浪記

ドラマにも興味を示さず、バラエティも今ひとつ。最近は面白いテレビ番組がなくなったな、と嘆く僕が、わざわざHDDに録画してまで観ているテレビがある。
以前にもちょっとだけ紹介したことがあるが、タイトルにある「吉田類の酒場放浪記」である。BS-TBSで月曜の午後9時から1時間にわたり放映されているこの番組は、吉田類というなにやら風貌の怪しげなおじさんが、関東地方を始め全国各地にある「酒場」を歩き渡り、ただうまい酒と肴を食らうというだけの番組である。放映時間は一箇所あたり13分。番組自体は1時間なので、正味4箇所の店が紹介される、という構成である。

しかしこの番組に出てくる店は、もつ焼き屋や立ち飲み屋、ガード下など、ホントにそそられるような店ばかりで、どこでもいいのでいつか一度訪れてみたい、と思ってしまうようなところばかりなのだ。
店主の人柄、アットホームな雰囲気、うまそうな肴、そして酒が織りなす人間模様...。
調子がいいと、どんどん酔っぱらってしまう吉田さんも見物だ。
それにしてもこの吉田さん、見た目はホントに怪しい雰囲気なのだが、一体何をしている人なのかと思ったら、画家を経たイラストレーターを本業としながら、俳句同好会を主宰、現在は「酒場詩人」なる肩書きを持っている。妙にタイトな衣装と、見え隠れする筋骨隆々な腕も、何だかやっぱり怪しい(笑)。
ところが番組を観ていると、女性がいるところにスリスリと近づいていっては勝手に乾杯を始めたり、同じテーブルの男性客そっちのけで女性と楽しそうにお話ししたりと、結構そっちの方が好きらしい(実際、吉田さんは独身らしい)。

この番組を観ると、無性に酒が飲みたくなる。あ、僕だけですか?
さて、この番組の面白さは、実際に内容を観て頂かないと伝わらないのが非常に癪ではあるが、酒好きな皆様に朗報。何とこの「酒場放浪記」のDVD、第三弾と第四弾の同時発売が決定したそうだ。
ともに3時間以上にも及ぶアーカイブ。秘蔵映像も収録されており、酒好きには必携必聴の一枚となること請け合い。
ちなみに僕は、一ヶ月に放映された分を1枚のDVDにまとめるという無茶なことをしています。