2013年6月18日

「第1回弘前城リレーマラソン」に参加してきました!

弘前公園舞台に1000人快走

弘前市の弘前公園を会場に42.195キロをたすきでつなぐ「第1回弘前城リレーマラソン」が16日、開かれた。最高気温27.2度と7月中旬並みの暑さの中、109チーム(1チーム5~10人)、約千人の選手たちが天守を背に、新緑の桜が茂る園内を駆け抜けた。【出典:2013年6月17日付けWeb東奥】

このブログでは、約1か月のご無沙汰でした。
開催決定から心待ちにしていたこの大会が、2013年6月16日(日)、ついに弘前公園内で開催されました。

僕は本体の「弘前公園RC」からではなく、敢えて別動部隊として「一平会」を結成し、エントリー。当初9名程度でのチーム編成を見込んでいたのですが、離脱者や都合の悪くなった方が続出し、結果的に6名でのエントリーとなりました。
※「一平会」というのは、平成元年3月に弘前高校を卒業した同期生の集まりです。

大会は、弘前公園内に設けられた1周約2キロのコース(「約」と表したのにはまぁ、諸々事情がありまして...笑)を21周、襷で繋ぐというものです。10名での参加の場合、一人2周+誰かが1周というパターンでOKなのですが、うちらのチームの場合、個々の走力に非常にムラがあったため、誰がどういう順番で何周するかについて、当日まで決定しないまま本番を迎えました。

しかも、1名がお昼12時前後まで会場入りすることができないということで、スタートの10時から2時間は、5名で走らなければならないということになりました。

他のチームを見ると、上位入賞を充分狙えそうな(狙っている?)強者揃いのチームや、各々が仮装姿で臨むチームなど色々。総じて見れば、仲間同士でチームを組んでそれぞれが楽しむ、といった構成が一番多かったのではないかと思います。

前日、会場の設営を微力ながら手伝わせていただき、その際に、お世話になる弘前公園RCの拠点となるテントも設営。

翌朝8時過ぎに会場入りし、受付を済ませたあと、まずは弘前公園RCのメンバーでもある長尾さんと一緒にコースを試走しました。
この日の朝まで痛めた左足ふくらはぎの痛みは引かないまま、騙し騙しでこの大会に出場しなければならないことを後悔しつつ、10分近い時間を掛けてゆっくりジョギング。ひとまず何とかなりそうかな、といった感じで試走を終えました。

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テントの前で記念撮影。一人まだ来ていません。

代表者会議のあと、9時30分からは弘前市長やマスコットキャラクターのたか丸くんも登場した開会式が行われ、津軽三味線と津軽弁によるラジオ体操第一という、これまた実に地元民の心をくすぐるような仕掛けのあと、いよいよスタート準備。

我がチームのトップは、僕と同じクラスで、現在は同じ釜の飯を食う田澤くん。うちのチームの中では最速、最強のランナーです。田澤くんは持参したリンゴの被り物を頭に装着し、「じゃ、2周ね。行ってくるわ。」と言い残してスタート地点へ向かいました。

午前10時。スターターのたか丸くんによる号砲と同時に勢いよく飛び出し、参加109チームの先頭を切ったのは、弘前公園RCの走る弾丸、勝瑞くん。これがまたホントに早い!弘前公園RCのメンバーからも歓声が上がります。

...さて、各チームが既に1周での襷つなぎを行う中、無事2周を走り終えて次走の田中くんに襷を繋いだ田澤くん、息も絶え絶えでこう呟き、倒れ込みました。

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1~2周 田澤 → 3周 田中

「2周は...無理だ。」

朝方降った雨が災いし、猛烈に湿気が上がっています。しかもそれに輪を掛けて、この日の気温はどんどん上昇。
そんな中、少しでも盛り上げようと持参の被り物までして、2周約4キロを走り抜いた田澤くんの疲労困憊っぷりを目の当たりにして、一人2周連続は無謀だということを確信しました(何を隠そう僕自身、4周連続で走ることを考えていました)。

ここで急遽作戦を変更し、一人1周で襷を繋ぐことにしました。田澤くんの疲労っぷりが半端なかったので、田中くん→竹内くん→棟方くん→僕...の順で繋ぎながら、彼の疲労回復を待つことにしました。

そうそう、ちなみに田澤くんは我がチームのエース格で、フルマラソンの自己ベストは3時間3分。
なので、ホントは一人で走っても充分だったのですが(笑)、そこはチームということで、5周走ってもらうことを見込んでいました。
また、他のメンバーには当初、次のとおり走ってもらうことを考えていたのですが、当日の天候や本人の走力、そして石澤くんが遅れて来るということも考慮して、結果的に次のとおり割り振ることにしました。

石澤 3周 → 2周
竹内 3周 → 2周
田澤 5周 → 6周 
田中 2周 → 2周
棟方 4周 → 4周
蒔苗 4周 → 5周

あとは、どの順番でどうやって繋いでいくかがキモ。石澤くんが何周目ぐらいを走っている時に到着するのかも気になるところです。
田中くんが周回を終えて次走の竹内くんに襷を繋ぎます。硬式野球部同士の連携作業(笑)。

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3周 田中 → 4周 竹内

その間も、続々とリレーゾーンでは襷が繋がり、歓声や声援があちらこちらから飛んでいます。ホントに楽しそう!

竹内くんから棟方くんへの襷リレーが終わり、いよいよ次走は僕ということで、否応なしに緊張感が高まってきました。たかが2キロ、されど2キロ。朝まで歩くのも辛いぐらい痛みが引かなかった左足のふくらはぎは、気がついたら痛みがかなりなくなっていました。ああ、アドレナリン出まくってるな、これは。

やがて、棟方くんがトラックに戻ってくる姿が見えました。

いよいよ本日の第一走が始まります(ドキドキ)!

1周目。
赤い襷をしっかり握りしめ、いざ、コースへ。
既に何度も走り込んでいるコースとはいえ、練習と本番では見える景色が異なります。
足の具合を確かめつつ、これならイケると踏んだ僕は、スタートから0.5キロの張り紙を確認して、スピードアップ。自分で言うのもおこがましいのですが、快調に選手を抜き去っていきます...いや、実はこの時、背後からやって来ているはずの高校同期、弘前公園RCチームうさぎの冨田くんの足音が迫ってくるのが怖くて仕方がなかったんです。

結局冨田くんには追い越されることなく、快復した田澤くんに無事襷を渡し、1周目終了。(7分25秒)

...しかし、2キロってこんなに疲れるんだっけ?というぐらいの疲労感。この調子で残りも走れるのか、凄く不安なんですけど...。

2周目。
当初インターバルを置いて走る自信がなかったのですが、足の具合は大丈夫そう。ただ、やっぱり暑いですね...。しかし、連続して4周するなんて無茶しないで、ホントよかった...。弘前公園RCのメンバー、工藤先生に声を掛けたのは、この時だったかな?(7分26秒)

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9周 田中 → 10周 棟方

12時前、12周目を走っている時にようやく到着した石澤くんも巻き込んで、お互いを補完しつつ、周回を重ねていきます。

我 がチームも、予想よりかなり早く襷が繋がれているため、当初の目標タイムだった4時間を大きく上回りそうなハイペース。遅れて来る石澤くんに「間違えても2時間でゴールしないようにしておくよ」と笑って伝えましたが、これは3時間台前半も見込める状況になっていることを確信しました。

3周目。

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12周 竹内 → 13周 蒔苗

スタートして程なく、背後からひたひたと迫る足音。

「お疲れっす!」

そう言ってスゥッと僕の横を抜けていったのは、弘前公園RCチームうさぎの小堀くん。彼、一週間前に100キロマラソンを終えたばかりなんですよ...。

ああ、大館市の山田記念マラソンでも同じような光景があったな...あの時は小堀くんに見る見る引き離されたんだよな...。
そう思った瞬間アドレナリン大量放出のスイッチが入りました。
小堀くんと距離を置きつつも、必死に食らいついていきます。
結局追いつくことはできなかったし最後はやっぱり離されてしまいましたが、しっかりと小堀くんの背中を追いかけることができました!(7分32秒)

4周目。他のチームのメンバーからは「4周も走るの?」と驚かれましたが「いえ、5周です。」とキッパリ(笑)。
しかし大分この頃になると足に疲労も蓄積していて、何よりも水分補給がかなり大事になるということを実感。走り始めてすぐに、左足が痙攣しそうな感覚を覚えました。
「マズい。足が攣るかも知れない...。」
もうこうなると襷を繋ぐことしか考えられません。こんなところでリタイアするなんてできるはずがない。そう思った僕は咄嗟に掌を舐め、汗で塩分補給。

ところが、意外とこれが何とかなるんですね。
そのまま落ち着きを取り戻し、無事石澤くんに襷を繋ぎました。(7分46秒)

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16周 蒔苗 → 17周 石澤

しかし、これで一気に心身ともに疲労が押し寄せてきました。既に記録係とタイムキーパーに徹していた田中、竹内の両君は走る「気力」も「体力」も「つもり」も残っていなかったため(笑)、残りの周回を4人で走らなければなりません。アンカーを田澤くんに託していたため、僕の次走までには2人しかインターバルがないことに...。

「ゴメン、足にかなり来てる。このインターバルは無理かも...。」

メンバーに正直に打ち明けると、田澤くんが順番の交替を快諾、既に胸に付けていた赤いナンバーカード(最終ランナーの証)を、僕に渡してくれたのです。何という男気!!

残り3周。4時間どころか、3時間切りも現実味を帯びてきました。

「これ、行けるぞ!」

棟方くんから田澤くんに襷がつながり、最後は僕の21周目を残すのみ。

最初は正直どうなることかと思いましたが、個々がそれぞれに色んな意味で持ち味を十二分に発揮し、更にはお互いを支え合い、凄くいいチームにまとまっていました(襷を渡すときにポンポンと背中を叩かれるのって、結構グッと来ますね)。
「じゃあ、5周目行ってきます!」と宣言し、田澤くんから最後の襷を受け取ります。

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20周 田澤 → 21周 蒔苗
赤ナンバーが最終周の証ですが、一人平均2周の中、5周目に入る僕を、他のチームのメンバーはかなり呆れ顔で見ていました...。(といいつつ襷を繋いだ田澤くんは6周、棟方くんも4周走ったわけですが。)

5周目。
スタートしてすぐ、左足だけではなく両足が痙攣しそうになり、再び掌を舐めまくります。
ここまで来たら、這ってでもゴールしてやる!
この時初めて、応援してくださっていた方に手を挙げる余裕が生まれました。
それでも、途中の坂道をいつものスピードで登り切り、下乗橋と本丸を眺めます。折れない。絶対に心は折れない。襷に隠れた赤い番号を確認しようとしているスタッフに、襷を寄せて番号を誇示。そういえば、こんな余裕もなかった...。

下り坂でスピードを上げながら、いよいよトラックへ。他のチームの人たちが拍手や手を振って迎える姿が見えます。
我がチームの面々はというと...。
フィニッシュ地点に向かう最後のコーナーの途中で、喜色満面で「お疲れ~!」といいながら僕に駆け寄ってきました。
その瞬間、色んなことが胸に去来して、思わずこみ上げるものが...。

あ、マズい...かも。

このままこいつらと手を繋いだり肩を組んでゴールなんてしたら、絶対泣いてしまう...(笑)。

そう思った僕は、何を思ったかスピードを上げ、背後から聞こえる「ちょ、ちょっと、待て待て!」という彼らの声を振り切って一人で先にゴール(爆笑)。

...でも、みんなホント嬉しそうだったし、やり遂げたという充実感が、表情に漲っていました。
タイムは手持ちの時計で2時間58分30秒。
サブ4どころか、予想に反してサブ3達成です!

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ゴール後の一コマ。みんな充実感に溢れた表情です。

...でも、タイムなんてどうでも良かったんです。ホントは。
6人で無事に襷を繋いだという達成感で、心の中は感動の土砂降り。ああ、走ってこんなに感動するなんて思ってもみなかった...。

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当日の記録。選手名の欄が何度も書き換えられているあたりに、この日の混乱振りが透けて見えます(笑)。

この後、チーム全体で撤収を終え、無事帰路に就きました。
途中、まだ走っている方に「もう少し!」と声援を送ります。
スタッフの方にも「お疲れさまでした。」と声を掛けると、「また来年お会いしましょう!」と返事を頂きました。
...何か、凄く嬉しかったな。

周りを見ても、帰路に就くみんなに笑顔が溢れているんですね。ほとほと疲れた、といった表情をしている人がいないんです。それぐらい有意義な大会だったということの証なのでしょう。

一つ心残り、というか失敗だったのは、完走証を受け取るのを忘れたため、本部で計測したタイムと順位がわからないこと。まぁ、やむを得ないか...。

自分なりに総括すると、正直、ちょっとこの大会を舐めてたところがあったな、と。
弘前公園内を2キロでしょ?週末10キロ走ってるんだから、たかだか5周ぐらい、どうってことないでしょ...ってね。

すいませんでした!

もう二度とそんな減らず口は叩きません(涙)

一方で、ちょっとだけ胸を張りたい点。
1周目が7分25秒と、まあまあのタイムで入ったんですけど、最後300mを余分に走った5周目は別として、残り4周のラップを大体20秒以内の遅れでまとめたのは、結構頑張ったんじゃないか、と。
誰も褒めてくれそうにないので、自分で自分を褒めたいと思います。ふくらはぎ痛、膝痛を抱えながらよくやりました。

鹿内実行委員長はじめスタッフ並びに関係者の皆様、本当にお疲れさまでした。
このように素晴らしい大会を開催していただき、ありがとうございました。
心から感謝申し上げます。

開催に至るまでは紆余曲折もあったでしょうし、反省すべき点や改善しなければならない点もたくさんあったかも知れません。でも、いいんです。1回目から完璧な大会運営ができるなんて、思っていませんでしたから。

しかし、いい意味で期待を裏切られましたね。本当に素晴らしい大会でした。
来年以降をまた、楽しみにしております。

チカキャプテン、俊吾、秀和、タケ、ザワ、本当にありがとね。お前ら、最高だよ!

そして、11番目の心のメンバー、tommyにも感謝!!

...あ、うちのチーム6人しかいなかったね(笑)

コメント(2)

3時間をきるなんてすごいですね。その日はザワくんの応援に行ったのですが、残念ながら見かけることができませんでした。同じ年の人たちがランニングをがんばっている姿、とても励みになります。私もこれからもできるだけランニングを続けていきたいです。応援しています。

No.12702のザワくんのお友達さんのコメントへの返信

ザワくんのお友達さん、コメントありがとうございます。
ザワくんは後半からのレース参加となりましたが、楽しんでもらえたはずです。多分あの大会は見ているより参加する方が数百倍楽しいと思います。
来年も行われるみたいですので、是非ご参加ください!

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