2004年12月 8日

一場靖弘という男に苦言を

何としても獲得を目指す複数の球団関係者から、スカウト活動の一環として金銭を授受していたとして、プロ野球界を震撼させた「一場騒動」。
この時点で一場は、普通であればプロ野球、いや野球そのものから身を引くべきであったと考えるが、結果として関係した球団オーナーが辞任に追い込まれる中、本人は一応反省した素振りを見せながらも「プロ野球で活躍の場を」などと訴え、まさに自分本位の「自己チュー」的な人間ぶりが垣間見えた。通常で考えれば、野球界そのものから永久追放されても何の不思議もないのだ。
ところが、設立間もないために選手層が手薄な楽天と、「プロ野球で活躍を」という一場の思惑が見事に合致し、楽天はあれよあれよの間に自由獲得枠で一場を指名してしまった。

球団は「エース級の逸材」と獲得を喜んだが、まだ球団で実戦すら積んでいない一新人選手が、今度は球団社長や監督を横にしながら、「小さいころから日本で活躍し、メジャーリーグに挑戦するというのが夢でした。楽天で結果を残してメジャーリーグに挑戦できたらいいと思っています」と嘯いたという。

マスコミに乗せられた感もあるとはいうものの、またまた現れた自分本位の思考。球団という一つの組織の中で個性を発揮するのは一向に構わないが、そこは新入団選手発表会見の場。まずは球団ありきであり、自分の夢を披露する場ではない。普通は「チームの優勝」や「新人賞」を目指すのが先ではないだろうか。
金銭授受問題は、一応各オーナーの処分と一場本人に対する処分を行うことで収束しているところではあるが、もう少し謙虚になるべきではないか。彼の言動を見ていると、周囲に対する配慮が全く感じらない。いくら各球団に金銭を返還したとはいえ、少なくとも「問題児」のレッテルはまだ剥がれていないのだ。そんな問題児の「問題発言」。さらに「夢は夢ですからウソをつくわけにはいかない」とはいうが、これでは獲得した球団の顔に泥を塗るようなもの。裏を返せば、球団を踏み台に、ということになるのだから。一場の野球センスはピカイチかも知れないが、社会人としての資質は欠落しすぎている。この先、この調子で球界で活躍していくことを考えているのだろうか。自分に対する驕り高ぶりというか、自信過剰ぶりが本当に目につく。こういう天狗なヤツは、きっといつか鼻をへし折られ、足下を掬われる。

東北に球団が誕生したことを、同じ東北に在住する者として素直に喜んだが、厄介なヤツが入団してしまったな...と今からちょっと不安を覚える。

個人的な心情でしかないが、社会的な一般常識、最低限のマナーさえも覚束ない一場靖弘を、心底応援しようという気にはなれない。

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