2005年11月30日

【レビュー】Confessions on a Dance Floor / Madonna

B000B8QEZGConfessions on a Dance Floor
Madonna

by G-Tools

これ、最近メチャメチャはまっています。

iPod shuffleにぶち込んで、通勤時に毎日ずーっと聴いています。ホントに毎日毎日聞いています。

ただ、iPodにはギャップレス機能がなく、1曲ずつインポートすると曲間に2秒ほどのギャップ(無音状態)が生じてしまうので、「CDトラックを統合」機能を使ってアルバムをインポートしました。だって、ほとんど曲が繋がっているんだもん。
この点は、以前からユーザーに指摘されているんだから、そろそろAppleには改善策を講じて欲しいな、と思う今日この頃。

でも、このアルバムに関してはむしろ一まとめで繋がった方がOK。途中の曲から聴くよりも、全体を通して聞いた方がいい感じです。しかも、収録時間がちょうど通勤時間とほぼ同じだから好都合なんです。
多分こんなに長期間に渡って同じ音楽を聴くということも、ちょっと最近はなかったかも知れません。

僕の年代というのは、ディスコ世代と呼ぶには微妙な年代なのかも知れません。事実、僕の住む弘前にはディスコらしいディスコなんてなかったように記憶(あったっけ?)。
吉幾三で言うところの「ハ〜ァ デスコもネ♪」を、地で行っていたわけですな。

実は僕は、生まれてこの方「ディスコ」というところに足を運んだことがないんでございますが、このアルバムを聴き始めた途端、「!!!!!!」
頭上にはミラーボールがスルスルと降りてきた...ような気が(笑)。

マドンナ先生、あんた凄いわホント。

僕がちょうど洋楽を囓りだした頃に聴いたのが、まさにマドンナだったということもあって、彼女のアルバムに関しては何だか反射的に聴くという機会が多かったような気がします。

彼女のアルバム(特にここ数作)は、必ずといっていいほど賛否両論が分かれていたと思うんです。だから今回もきっと好き嫌いがハッキリ分かれるんだろうと思っていましたが、どちらかといえば好意的な意見が多いみたい。
そして多分、このアルバムに聴き惚れているのは、僕らと同じ年代が多いんじゃないかな、という気がしています。ファン層のツボをおさえているのか?

一言で表現するなら、「温故知新」ですよ。
80年代のディスコミュージックを彷彿させる、とそれはそれは多くの論評で拝見しました。確かに、アルバムの冒頭を飾り、ABBAの名曲をフューチャーしたことで話題になった先行シングル「Hung Up」だけでも十分にインパクトがあるのに、アルバム全部を聴き通してみると、更に濃厚でドロッとしたマドンナ節が炸裂しているんですね。
しかもPVでは、惜しげもなくピンクのレオタード!
とてもあと数年で50歳になる方とは思えません。

どこか懐かしいんだけど、とても新しい。

確かに声量は落ちているような気がします。そりゃそうだ、もう彼女だって昔のように若くはないし。でも、それはそれとして、相変わらずどこか攻撃的でありながら声に円熟味が増しているというか艶があるというか、歌がうまいとか歌唱力に優れているとかそういうことではないんだけど、嗚呼、流石マドンナだなぁ、と。
うーん...この辺のニュアンス、わかってもらえないだろうな(笑)。

僕は最近のダンスミュージックってほとんど興味がない(ケミブラとアンダーワールドは別)んですが、ある意味これはそういうダンスミュージックに対する宣戦布告というか、お前らダンスミュージックっていうのはこういうもんなんだよ!とマドンナ先生が喝を入れているようにも思えてきます。

ところでABBAをサンプリングしているってことなんですが、聴いていてふと気づいたこと。他にも色んな曲がサンプリングされているんじゃないか?これ。マドンナ本人の「Deeper And Deeper」、ペットショップボーイズの「West End Girls」、その他いろいろ...(もちろん気のせいかも知れませんが)。

僕が好んで聴いているのは、きっと(世間でいうところの)80年代の懐かしいフレーバーに触れながら、それでいて斬新なダンスミュージックの虜になってしまったから、そんな感じでしょうか。
聴いているとホントに心地よい、ちょっとした中毒みたいな感覚。

でも、このアルバムを聴いたからといって他のダンスミュージックに食指が動くということはなさそうな感じ。だって、これはマドンナの音楽だから。

プリンスの音楽ジャンルをブラックミュージックという一括りで片づけることが出来ないのと一緒で、マドンナの音楽ジャンルもポップだとかダンスだとか、そういう括りでまとめることって出来ないような気がしてきました。

ひょっとしてこれは、マドンナという音楽ジャンルなんだろうか、と(笑)。

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コメント(8)

me too!!
「Hung Up」のPVは頭の中でヘビーローテーションです。カッコイイっすね、曲もマドンナも。

なんかダンナには駄作と言われたらしいですけど(笑)、なんのなんの・・・

今晩は!今度こそ、反映されるでしょうか!
私もこのアルバムは買いに行かなきゃ!
ジャケットも素敵です。

はじめまして。
TBPから来ました〜(・∀・)/

私もほぼ同じようなコトを感じています!
マドンナの計り知れないパワーが凝縮されたアルバムですもの!
「Hung Up」のPVではカッコ良さ+色っぽさにノックアウトされました。
ピンクノレオタードで踊るマドンナの美しいこと!
80'sなレトロさの中にも新しさがあって、年代問わず受け入れられる感じですよね☆

ところで、「HOW HIGH」だけがカイリー・ミノーグっぽい思ったのは私だけでしょうか??(;´∀`)
声とかメロディとか。。。

あ、12/5には来日も決定してファンとしてはさらに喜ばしいことですよね!

さすが。プリンスを数倍凌ぐ反応が(笑)。というか、こんなに反応があるとは思いませんでした。なんだかんだいっても、マドンナは「抑え」なんでしょうね。

>>shuqooさん

ダンナは評価していないけど、娘はファンだとか。さすがマドンナ。恐るべしマドンナ。Hung Upをシングルにするようなアルバムですから、当然格好いいんです。間違いなく。金髪オヤジはイヤだけど、年を取っても「格好いい」なんていわれてみたいものです、ホント。

>>daiさん

大丈夫です!今度は反映されています。これまで本当にご迷惑をお掛けしました。これね、久しぶりに胸張って勧められるアルバムです。こんな凄いアルバムをマドンナが発表するとは、思いもしませんでした。

>>ロッコさん

初めまして。コメントとTBありがとうございます。
実はそんなにファンだというわけではないのですが、今回のアルバムは目から鱗が落ちるような気分でした。
もちろん人それぞれ好みはあると思いますが、僕的にはここ数作で燻っていたものが一気に吹き飛んだ、そんな感じです。
カイリーミノーグというのは言い得て妙ですね。なるほど!

おお、反映されてますね^^嬉しいです!

買ってきました!実はCDショップに行くのが4〜5カ月振りで・・・2時間うろうろしてました。
「どこか懐かしいんだけど、とても新しい」
私も聴いた感想がnonveyさんと同じです。
マドンナらしいな。。。
マドンナでなければ、かもし出せない世界だと思いました。
しかし、ピンクのレオタード・・・似合いすぎ。。

nonveyさんのブログ見なかったら、こんなに早く買いに行ってなかったと思います。
ありがとうございます!

僕の拙いレビューを参考にして頂けるなんて恐縮です。
マドンナでなければ醸し出せない世界。
まさにそのとおり!

しかし彼女はピンクが似合う...。

やっと視聴できました。←買ってない所がミソ

で、再びレビュー書いたのでTバックさせていただきました。
かっこいいですよね。PVみてないからまだ『かっこいいよね』度が低いんですけど。
ただ、ほんと。
マドンナ世代、ディスコ世代であるはずの
マドンナファンを豪語する方たちが
視聴しながらも購入を延期している理由は、私なりにわかりました。

ちゃんと聞かねばわからぬ。良さは。ってとこですね。
視聴機で、ずーっと聞けるタイプの物ならまだしも
30秒くらいしか聞けないタイプだと
もうもう、ほとんどいいところに行くまでに終わっちゃうと言うか。

さすがに『Hung On』は、しょっぱなからかっ飛ばしているのであれですけど。

それと、声。確かにあれかもしれないかも。
あまり声、と言うか、歌に耳がむかなかった感もありました。
それくらいサウンドが素敵だったとも言うんですけど。
いずれにせよ、私はこれ、買いますよ。絶対。いつか必ず!

遂にマドンナ先生が来日しましたね!プロモーションでの来日とのことですので、変なテレビ(某音楽番組など)には出演して欲しくないな、といったところでしょうか。

さて。
ブログでも声量が落ちたみたいなことを述べましたが、声質の変化は、前作の「American Life」で強く感じました。まー、こればかりは仕方ないのかな、と割り切っています。天知真理みたいに情けないほど酷いワケじゃないから、僕的にはあまり問題視していません。その分を曲でカバーしている、そういった感じです。

そもそも「ノンストップアルバム」ですから、途中で切れたり、途中から聴くと、違和感があるんだと思います。やっぱりこのアルバムは、一気に聴き通さないと。

いつか一枚丸々聴い通してみて下さい。mayteさんならきっと気に入るはずです。僕はそう確信しています。

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