2008年2月13日

そういえばグラミー賞

第50回というアニバーサリーを迎えたグラミー賞。今年の見所は一体何だったんだろうということをいろいろ考えてみました。しかし、個人的には冒頭の30分でクライマックスを迎えてしまったため、正直誰が賞を取ろうがどうでもよくなってしまったというのが本音です。

真っ赤なジャケット&パンツを身に纏い、いきなりプレゼンターで登場したプリンス。
何を言うのかと思ったら、直前に登場したフランク・シナトラ(映像)に対し、「150歳にしては随分若いね」とジョークを飛ばし、ニヤニヤ。会場を軽く暖めてました(笑)。

うちのカミさんの友達の旦那さんが洋楽ファンでこの日グラミーの模様を観ていたらしく、「プリンス、随分小綺麗になったね」という感想を漏らしていたそうです。
一体どんだけ汚いイメージだったんだ!(笑)

それにしても相変わらず小さかったな...。

そして、程なくジミー・ジャムが登場...ということは!
ハイ、お待ちかねのモーリス・デイ&ザ・タイムがステージに登場!
と、ここまではよかったのですが、うーん...黄色いジャケットに身を纏ったモーリス・デイ、何か微妙...。
まあ、モーリスのソロアルバムを聴いてわかっていたことではありましたが、声の張りはないし、音程も外しているし、踊りにキレがない...。うーん...懐古主義的なだけでは、ちょっと苦しいかな?結局共演したリアーナと傘を振り回すバックダンサーに食われてしまう格好で、すっかりリアーナのステージメンバーと化してしまったザ・タイム。モーリスが再び登場するも、あっという間に演奏終了。腕時計を見る素振りで「What Time Is It?」と口にしていたようですが、その声、マイクには拾われず...。

という訳で実は私、ここまでの場面と最後の最優秀アルバム賞発表のあたりしか観ておらず、残りは週末にでも録画したものをゆっくり観ようかな、と。という訳で実は、今年の見所なんて話が出来るはずもなく、何が一番よくて何がダメだったか、なんて偉そうに論じる立場にはないのです。ワハハ。

そうそう、一番意外だったのは何と言っても最優秀アルバム賞のハービー・ハンコックでした。
日経ドレンディに興味深い記事がアップされていたので、抜粋して掲載します。

ハービー・ハンコックの受賞に関しては、(WOWOWの)番組終盤に、現地で最優秀ニュー・エイジ・アルバム部門にノミネートされた喜多郎氏が登場し、告げたコメントが多くを表しているようにも思える。

ラップやヒップホップ(あるいはロックやR&Bなども含めて)など、流行している音楽ももちろん大切だけれども、「もっと生の、ちょっと昔に返ってみるのもいいんじゃないかというメッセージもこめられているのでは」。

デジタル化がますます進む昨今、ダウンロードミュージックでしか音楽に親しまない世代が、音楽ファンの中で層を厚くしてきている。しかし生でしか奏でられないものがある。生でしか感じられないものがある。

ウン、確かに一理あるかも。
でも僕の個人的な感想としては、これはやっぱりハービー・ハンコックに対する功労的意味合いが大いにあると思うし、ジョニ・ミッチェルに対する敬意だと思うんだな、この受賞は。
しかし、エイミー・ワインハウスとカニエ・ウェストの一騎打ちを期待していた多くの「予想屋」は、この結果に愕然とさせられたのではないでしょうか(事実、WOWOWに出演していた某氏は、この結果に「グラミーは空気が読めていない!」と激昂していたけど、一番空気が読めていなかったのは、結局あんただろ)。

最優秀アルバム賞にノミネートされながら、結局3度目の正直も果たせなかったカニエさん(スピーチが長過ぎたから、というのが受賞を逃した理由だったら、凄いな)。こうなると、いつになってもオスカーに手の届かないディカプリオと並んで「何故?」の坩堝へと突き落とされてしまうのでしょうか。
いつか必ず...というリベンジに燃えるのか、それとも...カニエさんの行く末は!?

そういえばプレゼンターにクインシー・ジョーンズが登場したことも、何か「伏線」を思わせるような演出だと勝手に思っていましたが、最優秀アルバム賞発表前のウィル・アイ・アムの客演に、誰もが「あの人」のサプライズ登場を期待していたにもかかわらず、結局最後の最後まで登場せず、肩透かしを食らってしまった一同(ホントにドタキャンだったため、構成も見直ししなければならなかったとか?)。
というわけで、これで終わりなの?といった感じであれよあれよの間に幕を閉じてしまったため、一気に興醒めしてしまった感も否定できませんが、ドタキャンするなんてちょっと酷すぎ!それでなくても巨星地に墜ちた状態なのに、このままでは這い上がることすらできなくなってしまうのでは!?
プリンスを見倣え!と言いたいですな。

そういう訳で、主要4部門の一角にハービーが食い込んだことで、相変わらず「功労賞」的色合いが払拭されぬまま第50回グラミー賞は幕を閉じてしまった訳ですが、どういうわけか米国内での視聴率はメチャメチャ悪かったらしいです...。こうなるとグラミーもどんどん「レコ大」化の方向に進んでいってしまうんだろうか...。あ、逆でしたね(笑)。

しかし...何か以前のような「ドキドキ感」が薄れてきたのは、相変わらず僕が80年代?90年代の音楽から離れられていない(=今の音楽にあまり興味が湧かない)という証なのかも知れません。

嗚呼。

ただ、一言だけ付け加えさせて下さい。
今回受賞したハービーのアルバム、僕個人としては、かなり好きです。

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