2010年2月23日

弘前市長選と市議補選

父亡き後、しばらくこの話題からは避けるようにしてきたのだが、いい加減そろそろ触れておこうかと思う。
弘前市長選が約2ヶ月後に迫ってきた。出馬を表明しているのは今のところ現職と元副市長の2人。

そもそもこの戦いは、現職が副市長に叩きつけた三行半から始まった。
これまでも現職は、いろんな会合に出席する一方で、「市長代理」として副市長を出席させることはほとんどなく、部長などの幹部職を充てていたようだ(実際僕が出席したある会合でも、市長代理で部長が出席していたことがあった)。
市長は、副市長をはじめとする市幹部が、自身の対抗馬として出馬する動きを警戒していたらしく、実際、市長と対立する経済界が、副市長を次期市長選に擁立する動きを察知した途端、副市長の言い分を聞くことなく辞表の提出を求め、結局副市長は自ら辞表を提出する形で副市長の座から退き、次期市長選への出馬を表明した。

現職は元県議(6期)を経て現在1期目。元々党や組織に縛られる人ではなかったが、その一方で、我が強い(悪く言えばワンマンである)ことでも知られていた。現在副市長は空席となっているのだが、今回出馬を表明している元副市長と、もう一人の副市長が途中退任している。
二人の副市長に共通するのは、元県職員OBだということ。

個人的には、県議時代の現市長とはほとんど仕事上の接点がなかったので、正直言ってどんな方なのかは知らない。ただ、最近ではあまりいい話を聞かないのが現状だ。実際、市役所内部での職員からの評価も芳しくないようで、自身の政策として掲げたことを翻意したり、相当なワンマンだということは、我々市民の耳にも聞こえて来ている。
とりわけここ最近の現市長の動きは「迷走してるのか?」と、思わず耳を疑うような言動が多いのだが、副市長を巡る問題もその典型的な例の一つだろう。県議時代からの縁で三顧の礼を持って迎えたはずの二人の副市長が、いずれも「一身上の都合により」辞表を提出するに至ったのは、市長のあまりに傍若無人な振る舞いに耐えられなくなったからだ、というのがもっぱらの噂だ。

対する元副市長。こちらも直接的な仕事の接点はなかったのだが、一度だけお酒を飲む席で一緒になったことがある(恐らく向こうは覚えていないと思うけれど)。いわゆる技術職で土木行政に精通しているため、これまでの実績としてもいろんなインフラ整備について強調しているようだ。
ただ今回、元副市長を担ぎ上げたのが、現市長と真っ向から対立する市経済界の面々であるため、どうしてもそちらの方を議論の焦点にしていきたいという節が見え隠れする。なので、下手をするとそういう市経済界の面々の顔色ばかりを窺うことになり、結果的に市民に顔向けしなくなる、ということも懸念される。

これまでのところ、双方の動きがほとんど見えてこないため、どうも今ひとつ盛り上がりに欠いているような気がするのだが、市町村の合併から4年を経過し、現市政が市の活性化や発展のためにどのような対策を講じてきたかについて、市民として評価し、判断を示さなければならない。

だから、現職が得意とする農業政策や、副市長が主張する雇用・経済対策に限ったことではなく、合併効果の検証も含め、全ての施策に関する議論を尽くすべきだと僕は考える。現職には、都合の悪いことに口をつぐむことなく、これまでの4年間で行ってきた「実績」をアピールして欲しいし、副市長には周囲の声に惑わされることなく、正々堂々と政策論争をして欲しいと思う。

さて、同じ日には市議の補欠選挙も行われる。欠員は1。欠員を生み出したのは、父だ。
こちらにも複数人の名前が取り沙汰されている。
ひょっとしたらまた新聞上で、余計な枕詞を伴った父の名前を見ることになるのかも知れない。

友人知人からは「次の市議選、出るの?」と聞かれたこともあったし、正直言うと、一時期父の遺志を継ぐべきかちょっと悩んだこともあったのだが、考えてみると父と僕はある意味真逆な生き方をしているわけだし、そもそも僕にはそんな器量があるわけもなく、今はその気持ちも完全に失せた。

誰が選ばれようとも、我田引水みたいな活動をするのではなく、住民の声に耳を傾け(それも自分を支援している人の声ばかり聞いていては駄目)、市の政策に反映させるような活動を。

それができないなら、ちょっと考えるぞ(笑)。

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