2010年7月14日

7月7日、沖縄の太陽

今年で何度目の訪問になるのかわからなくなった沖縄。
もはや毎年の訪問はお盆の帰省に合わせて里帰りするのと同じぐらい恒例行事化されてきた。母からは「たまには海外とか、他のところにも行ってみたら?」と何度も言われたが、沖縄でなければならない、不思議な魅力がそこにはあるのだろう。

起床するなり天気図を見ると、広い範囲に梅雨前線が横たわっていて、全国的にぐずついた天気となっている。既に梅雨明けしている沖縄も、どういうわけか僕らが訪問する期間だけ曇りと雨のマークばかり。どうやら今年も沖縄の太陽にはそっぽを向かれてしまったようだ。
ま、天候を巡る不運は今に始まったことではない。今更嘆いても仕方ないことだ。あきらめの境地で、家を出発した。オカン、オトン、行ってくる。

青森8時10分発羽田行きの飛行機は、予想以上に座席が埋まっていた。
程なく客室乗務員が僕らのところにやってきた。

「○○さんですよね?」

「はい?そうですが?」

あれ、客室乗務員に知り合いはおらんぞ...と思っていたら、

「奥様が明日お誕生日ということで、おめでとうございます。」

ラッピングされた小さな袋には、花の種とメッセージカードと、飴(笑)。
再建中の日航としては、客離れを防ぐために、こういう心配りの一つも必要なのだろう。

さて、定刻通り青森を出発した飛行機は、思ったほど揺れることもなく、定刻より5分ほど遅れて羽田空港に着陸。

乗り継ぎ便は10時50分発。時間がそれほどあったわけでもないし、一度出てしまうと手荷物検査場をまたくぐらなければならない面倒さもあったので、沖縄便の搭乗口付近にある売店を物色。

そうしているうちにあっという間に搭乗案内。到着予定時刻が13時過ぎだったため、飛行機内で取れる軽めの昼食を買い込んで乗り込んだ。

こちらも奇跡的に定刻通り出発したものの、滑走路が混雑しているとかで、離陸までに30分近くを要した。しかも、折からの西風に煽られているため、沖縄那覇空港への着陸は定刻より10分ほど遅れる旨アナウンスされた。

長い距離なのでクラスJを選択したが、3歳児未満の子供を連れている人たちは普通席と同額でクラスJに乗れるということもあってなのだろうか、非常に子供率の高いクラスJだった。

13時25分、那覇空港着。外に出ると、モワッとした湿気を含んだ暑い外気が重くのしかかってきた。いつもは行列のできているレンタカー乗り場も、どういうわけかガラガラだった。レンタカー会社は空港から離れた場所にあるため、マイクロバスで約15分ほど揺られたのだが、これまたレンタカー会社もガラガラ。いつぞやは炎天下で1時間以上も待たされたのに、この日はほとんど待たされることもなくレンタカーが手配された。

こんなに順調で大丈夫なのだろうか?これまでは大体このあたりで躓き、僕が不機嫌になるというパターン(笑)だったのに、今日は全く支障がない。
取りあえず隣にあるアウトレットモールへ。

水曜日だということもあってなのか、施設内はガラガラ(笑)。大丈夫かいな?
僕らはというと、まだ沖縄に到着したばかりだというのに、既に大量のお土産を買い込んでいる。すると、みるみる周囲が暗くなり、大粒の雨が降り始めた。嗚呼、ついに降ってきたか...。ピカッと閃光が走ったと思ったら、ドーンと落雷。どうやら近くに雷が落ちたらしい。店員も客も不安そうに周囲を眺めている。...と思ったら、ものの10分もしないうちに雨は小康状態に。これまでも経験したことのある、走り雨みたいなものだ。

さて、かなり散財したし、そろそろ行きますか。

いざ、今日のホテルへ。
沖縄自動車道は、高速道無料化実験の対象路線となっているため、全線が無料開放されている。おかげで名嘉地ICから沖縄北ICあたりまでは大渋滞。噂には聞いていたが、これほど混雑しているとは思ってもいなかった。ただ、出がけにETCカードを持参したことが幸いし、一般車両とは異なり、入口出口で長蛇の列に並ぶ必要はなく、ほぼ予定通りに石川ICを通過。(沖縄でレンタカーを利用される方は、自動車道が全線無料だからといってETCカードを忘れると酷い目に遭います。絶対持って行くこと!)

ホテルに到着すると、既に19時近くだったこともあり、外食に向かおうとする人たちで玄関はごった返していた。

1年ぶりとなるルネッサンスリゾートオキナワ。僕たちにとってはすっかり「定宿」なのだが、ここ数年は客層にも変化がみられ、海外からの観光客の数が非常に多くなっている。もっとも、沖縄の人たちにしてみれば、僕ら夫婦の会話もほとんど海外観光客と変わらないのだろう(笑)。
チェックインの名を告げると、しばらくロビーで待って欲しい旨告げられた。やがてボーイが部屋まで案内、荷物を部屋に運び入れると、「お誕生日おめでとうございます。」と小さな袋を妻に手渡した。ここでも妻、プチ感激(ちなみに中身は水色のガラスで作られたグラスだった)。

この日の夜は、ホテル内にある寿司店に既に予約を入れていた。今回は、飛行機もホテルもレンタカーも全てバラバラに取っており、宿泊には夕食と朝食が付いていた。これまで何度もホテル内にある飲食店の混雑に悩まされたこともあって、今回は出発前に予約を入れていたのだ。
なので、何のストレスを感じることもなく、すんなりと夕食にありつくことができた。
空腹に流し込むビールは美味い。地元の魚(沖縄近海は鯛の種類が非常に多いのだ)も美味い。海ぶどうも美味いし、豆腐も美味い。
何もかも美味いが、写真を撮るのを忘れた(笑)。

結局この日、沖縄の太陽をみることはできなかった。ビールグラスに注がれたビールが、今日の太陽みたいなものだった。

(続く)

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