2010年8月27日

民主党党首選に思う

折角の週末なんだから何か楽しくなるような話題を提供したいと思ったんだけど、何かもの凄くつまらない記事になってしまった。先に謝っておきます。ごめん。

民主党の党首選に小沢一郎氏が出馬する意向を固め、菅首相との激しいつばぜり合いを始めている。菅vs小沢の「権力闘争」だそうな...。

おいおい、ちょっと待ってくれよ。国内に目を向けると、景気への不安、金融情勢の流動化、対米、対アジア政策など、今すぐにでもやらなければならない問題は山積しているのに、何が党首選なの?と敢えて苦言を呈したい。ロクに金融政策にも取り組めないくせに何が党首選だ!本当に日本はおめでたい国になったものだ。

それにしても、民主党自体が依然として小沢氏中心に回っているという事実(そもそも、小沢派、反小沢派という言い方をするが、菅派、反菅派とは言わない)。これから脱却できない限りは、国民が期待していたような政権運営を民主党が担うことは無理だろう。裏を返せば約3か月前、政治と金を巡る疑惑が小沢氏に突きつけられた時に、幹事長職を辞する程度で矛先を収め、誰一人として引導を渡すことができなかったということが、民主党にとって手痛い誤算だった、といってもよいだろう。

かといって「脱小沢」を掲げて登場した菅一族を見ると、権力を得た途端、暴君よろしく他人の言うことに耳を傾けることなく、自分の信念(いや、思いつき)だけでここまでやって来た、というのが実情ではないだろうか。権力の使い方を知らない人間に権力を持たせると、恐ろしいことになるということを、十分叩き込まれたこの3か月。

まあそれはともかく、今回、政治と金を巡る問題から陰に引っ込んだはずの小沢氏が、僅か3か月というインターバルをもって党首選に出てきたのは、勝算あっての事と思われるし、煮え湯を飲まされ続けてきたフラストレーションが一気に爆発したんだと考えられる。

ただ、どうなんだろう。
仮に小沢氏が党首選で勝利するとなると、それはすなわち、再び首相が交代するということになるわけで。
鳩山政権は、「長い目で見て欲しい」といいながら、僅か一年足らずで首相の座を負われた。正しくは、自爆しただけの話だが。

鳩山氏から首相の座を奪い取った菅氏も、短命政権で終えるのだろうか。

仮に小沢氏に党首交代となると、僅か1年で3人の首相交代である。自民党の短命政権を鋭く批判し続けた民主党の影はいずこへ。与党になった途端この有様。もはや与党慣れしていないとか、そういうレベルじゃない。もしものことになるようなら、自民党よりも酷いぞ。

しかし、仮に小沢氏が党首の座に上り詰めたとしても、自身の身の潔白を全く説明していない(というか、次から次へとネタがありすぎなんですけど)以上、長期政権は期待できないし、むしろ政局は流動化する可能性も孕んでいる(つまり衆議院の解散もありうるということ)。

一方、菅氏が党首の座を守り抜いたとしても、民主党はもはや一枚岩ではなく、結果次第では分裂も現実味を帯びてきそうな雰囲気だ。

いずれにしても、この党首選の後、政界再編も含め、政局が混迷に陥る予感。これでは景気回復だ何だと期待するだけ無駄なのかも。

しかし何が腹立たしいって、この期に及んで敵失を手をこまねいている野党の面々。すっかり民主党の主導権を握られ、まるで存在感がない。どこの党とは言わないが、「ドラマを見るより面白い」と、すっかり有権者と同じ視線で傍観者気取りの党首もいたようで...。あーあ、駄目だこりゃ。そして、この党首選を含め民主党のゴタゴタを面白可笑しく伝えるマスコミ連中。とりわけ新聞や週刊誌はこぞってこのネタに貪り付いている。もっと他に紙面を割く記事がないのか?

そんな状況を醒めた目で見ている国民。自民党だとダメだ、民主党なら何かやってくれそうだ。そんな期待感をもって投票し、今になって後悔している人は少なくないはずだ。自民党を完膚なきまで叩きつぶし、圧勝したあの衆院選の勢いはどこへやら。

何が問題かというと、こういう内輪もめで政治のブレが生じ、国民に不利益が生じていることが一番の問題じゃないのかな。

何かと言えばすぐ解散だ選挙だって話になるけど、その選挙の金って、元を辿れば一体誰が出してるんでしたっけ?

この際だから言わせて貰うけど、税金のバラマキやるぐらいなら、不利益が生じないように均等に減税してくれよ。高速道路だって、使う人はちゃんと使うんだから、無料化の検証なんていらないんだって。

ホント、いつからこの日本はこんな嫌気のさす国になったんだろう。

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コメント(1)

日本が政治的にひどいのは今始まったことではない。しかし、マスコミの発達、ネットなどの情報ツールの発達で政治家の24時間は衆人の監視の中にあり、政治家がかつてよりご都合主義、日和見主義、決断力不足、本末転倒、に見えるのは、人間というものが本来そんなもので、普通の人間はみなその程度だということ、首相といえども普通の人間でいいのです。ただ、首相になったらこの国と国民の将来のため、賢く考え、身を粉にして働いて、命を懸けてこの国を自らの信じる方向へ導いて欲しい。
 私は菅さんはその覚悟ありと見ましたが、小沢氏はただ自分の周囲への影響力を維持したいだけ、そのためにブルドックがいきむような声で、まるで内容の不確かな非現実的政策を言っているだけ。彼は選挙民を欺くような公約を並べる選挙対策いがい何も持たない政治家なのです。主体的責任者としての行政経験は0、なし、無なのです。
 無能な汚職政治家金丸信の番頭として、自民党を仕切り、宮沢を呼びつけた権力の味が忘れられない、それだけの政治家です。
 みんなで彼が首相になるのだけは阻止しましょう。民主主義の健全な発展を守りましょう。
 日本を愛するなら小沢はもう政界から葬るべきです。

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